産後の体型リカバリーにはピラティスがおすすめ！産後ピラティスで美しく整える産後ケア

産後ケアのために知っておきたい産前産後の変化

妊娠中の姿勢変化と産後姿勢の関係

妊娠中、赤ちゃんを支えるために姿勢は大きく変化し、その姿勢によって産後に様々な不調が残ることがあります。以下に、妊娠中に起こる代表的な姿勢変化とその特徴を簡単にご紹介します。

骨盤前傾―腰椎前弯が強いパターン

(特徴)

・浅い呼吸になりやすい

・肩こりが起こりやすい

・腰背部痛が起こりやすい

 

骨盤後傾―腰椎前弯が弱いパターン

(特徴)

・腰痛や殿部痛が起こりやすい

・尿漏れが起こりやすい

 

これらの妊娠中の姿勢は、多くの方がそのまま産後まで残ってしまうことが多いです。つまり、妊娠前に体に不調がなかったとしても、産後を期に姿勢が変化し、不調をきたしてしまう場合があります。産後に体の不調が出てきた方は、まずは姿勢チェックをすることが産後ケアの第一歩です。

 

姿勢チェック方法については「あなたの歪みはどのタイプ？体の歪みをピラティス・ヨガで解消！」の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

 

出産前後に起こる代表的な変化

関節が不安定になる

「リラキシン」と呼ばれるホルモンの影響で、体を支える関節が緩み、不安定になります。

リラキシンは、妊娠中に胎児が成長する空間を作るために関節を広げるようなホルモンであり、結合組織（靭帯や筋肉など）を緩めるホルモンであり、特に骨盤では、前側にある恥骨結合が緩み、後側にある仙腸関節の安定性や支持性が低下します。

結果として、体を支える土台が不安定になり、体の歪みや痛みの原因につながります。

 

なお、このホルモンの作用は授乳していると持続することがあります。そのため、産後授乳中の期間は、過度なストレッチやウエイトトレーニングなどの激しい運動は控えた方が良く、ピラティスのように関節を安定させる低〜中等度程度の運動を行うと良いです。

(赤色：恥骨結合 黄色：仙腸関節)

 

呼吸が浅くなる

胎児の影響で肋骨が外へ広がり、横隔膜が下から押し上げられることで、効率の良い呼吸に必要な肋骨と横隔膜の動きが阻害されます。その結果、他の呼吸筋である首や肩回りの筋が過剰に働いてしまい、肩こりや首こりの原因になる恐れがあります。

 

見た目が変化する

長期間肋骨が固定されているため、広がった肋骨が元に戻らず、くびれが目立ちにくくなることがあります。また、妊娠や出産の際に腹部や骨盤周囲を中心とした筋肉が引き延ばされるため、たるんだお腹やお尻になりやすいです。そのため、産前の見た目に戻るためには体重を戻すだけではなく、インナーマッスルを強化し、姿勢や歪みを調整していくことが必要不可欠といえます。

 

産後ケアにおける自然分娩と帝王切開の違い

妊娠時の姿勢以外にも、分娩時の違いによって起こる体の変化にも違いがあります。

自然分娩

分娩時に骨盤周囲の筋肉や靭帯が引き延ばされることで弱化し、骨盤が歪みやすくなります。また、 分娩時に会陰裂傷や神経損傷を起こす可能性があり、便失禁や尿失禁、さらなる筋力低下を引きおこす恐れがあります。

帝王切開

代表的な切開方法としては２つあります。

 

左図のように横切開では、傷跡が目立ちにくい特徴がありますが、筋肉の線維に沿わないため筋肉の損傷が大きくなります。

右図のように縦切開では、傷跡が目立ちやすい特徴がありますが、筋肉の損傷が少なく回復は早い傾向にあります。

 

ただし、どちらもお腹の筋肉を切開するため、切った部分は弱化します。場合によっては「腹直筋離開」と呼ばれる、左右の腹筋が離れた状態になってしまう恐れがあります。それを予防するためには、「腹横筋」などのインナーマッスルを強化することが重要です。

 

また、自然分娩と帝王切開どちらの分娩時の場合にも、腹部周囲の筋力低下は共通して起こります。産後ケアをしていないと、こうした体の歪みや症状が改善しないばかりか、さらに体の状態を悪い方向へ変化させてしまいかねません。そこで、産後の筋力低下や姿勢の歪みなどをまとめて改善する手段として、ピラティスをおすすめします。

 

産後ママにおすすめのピラティスとは？

ピラティスとは、２０世紀初頭にジョセフ・ヒューベルト・ピラティス氏（男性）によって考案されたエクササイズです。主に体幹コアのインナーマッスルを強化し、正しい身体の使い方を学ぶことで、姿勢の改善や体を引き締め、産後の体型戻しにも有用なトレーニングメソッドです。

 

大別してピラティスにはマットピラティスとマシンピラティスがあります。それぞれの違いについては「マットピラティスとマシンピラティスの違いとは？初心者が知っておきたい効果とメリットを徹底解説！」で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

 

産後ケアにピラティスをおすすめする理由

効率的なインナーマッスルの強化

一般的な筋力トレーニングでは鍛えにくいインナーマッスルにアプローチできるのが、ピラティスの大きな魅力です。具体的な効果は以下の通りです。

体や骨盤の歪みを改善する

妊娠・出産で歪んだ骨盤を正しい位置に戻し、体の歪みによって生じる痛みの改善に繋がります。

ボディラインを引き締める

全身の筋肉をバランス良く鍛えることで、たるんだお腹やヒップ、太ももなどを引き締めます。

基礎代謝アップ

筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、痩せやすい体質へと変化します。

尿漏れの改善、予防

インナーマッスルである「骨盤底筋群」を強化することで、産後の尿漏れを改善・予防します。

尿漏れの改善と予防については「ピラティスで骨盤底筋を鍛える！産後や更年期の尿漏れ改善と予防」に記載しておりますので、ぜひご覧ください。

 

産後のデリケートな体に優しい運動

産後の体はデリケートな状態です。激しい運動は体に負担がかかりやすく、場合によっては体調を崩してしまう可能性もあります。

 

ピラティスは、呼吸に合わせてゆっくりとエクササイズを行うため、関節や筋肉への負担が少ないのが特徴です。そのため、運動が苦手な方や体力に自信がない方でも、無理なく始めることができます。

 

また、 マシンピラティスを活用することで負荷の強度も調整できるため、自分の体の状態に合わせてステップアップしていくことが可能です。マシンピラティスの効果と詳細は「マシンピラティスはこれで全てわかる！特徴と効果を徹底解説！」をご覧ください 。

 

ストレス軽減と心のリフレッシュ

育児に追われる毎日の中で、ママは心身ともに疲れを感じやすいものです。

ピラティスは、深い呼吸を意識しながらエクササイズを行うため、自律神経が整い、リラックス効果が期待できます。また、エクササイズを通して体を動かすことは、気分転換にもなり、育児や産後のストレスの軽減にも繋がります。

 

産後ピラティスする上での注意点

ピラティスは産後の体型戻しに効果的なメソッドですが、始める前にいくつか注意点があります。

医師の許可を得る

産後の体はデリケートな状態で体に負担がかかりやすい状態です。特に産後２～３ヶ月以内や帝王切開後、または体調に不安がある場合には、医師の許可を得た上で産後ピラティスを行いましょう。なお、産後の経過には個人差がありますので、ご自身の身体と相談しながら無理のない範囲で始めていきましょう。

体調に合わせて無理のない範囲で行う

産後は産前よりも体の状態が不安定になりやすいため、その日の体調や気分に合わせて、エクササイズの強度や回数を調整しましょう。少しでも体に痛みや違和感を感じたら、すぐに中止してください。

水分補給をこまめに行う

産後ピラティスに限らず、運動前と運動中の水分補給をすることで脱水等の体調変化のリスクを減らします。ピラティスは全身を使う動きも多く、集中できる状態でないとケガをするリスクも高くなるため、こまめな水分補給を心がけましょう。

専門家の指導を受ける

産後の体の状態はデリケートで不安定になりやすく、個人によっても体の状態は異なります。そのため、産後の体の状態を理解している専門のインストラクターの元で、マンツーマン指導を受けることをおすすめします。

 

最近では産後に限らず、妊娠中にピラティスを行うことが増えてきていますが、必ずリスクが伴っていることを忘れてはなりません。妊娠中にピラティスを行う場合には、急変に対応できるよう病院と提携しているスタジオや専門知識があるインストラクターが在籍しているスタジオをおすすめします。

 

なお、ピラティススタジオ DEP では妊娠中および産後２ヶ月まではスタジオのご利用をお断りさせていただいております。これは、妊娠中および産後２ヶ月は、運動により母体、胎児に重篤な障害や死亡などのリスクが伴っており、母体と胎児の安全を最優先に考えた当スタジオ独自の安全方針です。※注

当スタジオ在籍のインストラクターは産前産後のリスク管理を熟知しているため、産後２ヶ月以降であれば安全にサポートが可能です。産後２ヶ月以降、医師の許可を得てから安心してレッスンを行い、心身ともにリカバリーしていきましょう。

 

※注）当スタジオでは、代表Takeをはじめとして産前産後の実務に病院で携わってきたスタッフも在籍しており、社内全体研修でも理学療法士協会のウィメンズヘルス部門の方々にセミナーを依頼したりするなどの研修を行っています。マタニティピラティスをご提供しようと思えば良質な内容後ご提供することは可能ですが、産前産後の知識があるゆえに、妊娠中〜産後２ヶ月以内の重篤なリスクは、緊急時に専門機関との提携・連携ができていないと適切に対応できるものではないため、連携ができて安心して受講していただける環境を作ってから行っていく方針です。

 

まとめ

ピラティスは、産後ママの体に優しく、インナーマッスルを効果的に鍛え、体型戻しだけでなく、心身のリフレッシュにも繋がる素晴らしいトレーニングメソッドです。

産後のリスク管理ができている環境でピラティスを取り入れ、産後の体型戻しをしていきませんか？

 

なお、ピラティススタジオ DEP では、現在、キャンペーン中で初回体験レッスンを破格の金額で実施しており、効果を体感できなかった場合は全額返金保証となっております。興味があればお近くの店舗をぜひご活用ください。

※ありがたいことに沢山のご予約をいただいております。レッスン枠には限りがございますのでお早めにご連絡ください。