フォームローラー完全活用ガイド!選び方と初心者向けエクササイズ5選!
フォームローラーをご自身のケアをするアイテムの1つとして、持っておきたい方は多いのではないでしょうか?しかし、選び方や使い方がわからずにうまく活用できていない方が多いのが現状です。 この記事では、フォームローラーの効果を最大限引き出すための活用ガイドとして、特徴や効果、選び方、注意点について、おすすめのフォームローラーエクササイズも併せて、解説しています。
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Pilates Studio DEP 新潟店代表。PHI Pilates Instructor 、栄養コンシェルジュ2つ星、NASM-PES等の専門資格を保有。新潟県内の整形外科クリニックに勤務し、リハビリ科主任として整形外科疾患を中心に地域医療に貢献する。現在は、DEP新潟店を運営し、主に予防の観点から地域貢献に従事している。
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フォームローラーとは?
フォームローラーとは、円筒形のポール型の器具のことで、主に筋膜リリースや体幹トレーニングに用いられます。フォームローラーは短いものと、長いものがありますが、今回は長いフォームローラーについて解説していきます。
使い方によってはエクササイズ強度を変えたり、補助器具として用いることでトレーニング効果を高めることができます。そのため、ピラティスでもグループレッスン時やピラティスマシンが使えない環境下などで、トレーニング効果を高める1つの手段としてフォームローラーを活用しています。
ピラティスについて詳細を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
「フォームローラーとストレッチポールの何が違いますか?」という疑問について
フォームローラーのことをストレッチポールだと思っている人が非常に多いですが、間違いではありません。
正確には、フォームローラーを作っているメーカーでLPN社が開発したものがストレッチポール®です。LPN社が開発したフォームローラーは高い品質と性能を誇り、インストラクターやトレーナーからも人気の製品であるため、専門家も一般の方にストレッチポール®を薦めることが多いです。
つまり、LPN社のストレッチポール®が流行りすぎて、それがフォームローラーの認知度よりも高い現状であるため、フォームローラー=ストレッチポールと勘違いしている人も多いだけの話で、両者は同じようなものです。
※プチ知識:ストレッチポールの後に®がついていますが、これはLPN社がストレッチポールという商標登録をしているという意味です。よって、より正確言えば、このネーミングは他社製品では使えないので製品を売る側はストレッチポールと言ってはいけないですが、YouTubeやSNSなどの発信者は製品を売る側ではないため、一般的にわかりやすく認知してもらうために「ストレッチポールで〇〇ケア」のような発信の仕方をしたりします。これが一般の方がわかりにくくさせている一つの要因であるかもしれません。
フォームローラーの特徴
フォームローラーにはさまざまな用途がありますが、ここではピラティスインストラクターの視点で特徴を解説します。
バリエーションを増やす
マットピラティスやマシンピラティスに組み合わせることで、何百種類ものエクササイズのバリエーションを増やすことができます。マシンピラティスについて詳しく知りたい方は「体幹を鍛えて姿勢改善!マシンピラティスの魅力と効果を徹底解説」をご覧ください。
身体の過剰な緊張を整える
円柱形で、わずかな揺らぎを得られるため、自分の腕や脚の重さで自然とリラックスしやすく、身体の過剰な緊張を整えることができます。その結果、呼吸がしやすくなり、必要以上に身体が疲れにくくなります。
ケガの予防
ピラティス初心者や身体に負担の大きいエクササイズ動作を行う際のサポートに役立ち、正しく使うことでケガのリスクを減らします。(※ただし、正しい使い方をしないと重大なケガにつながる恐れがあります)
正しいポジションや動きへの誘導
フォームローラーを使用することで、「動いている」という視覚的な情報と「触っている」という感覚的な情報を同時に刺激できます。その結果、使いたい部分や動かしたい部分をより一層感じとりやすくなるため、正しいポジションや動きへと誘導するのに大変有用です。
フォームローラーの選び方
エクササイズの効果を最大化させるためには、フォームローラーの選び方も重要です。以下に選び方のポイントを解説します。
耐久性(形状維持)
エクササイズの中には、体重をかける動作を含むものもあります。耐久性が低いものだとエクササイズで繰り返し使用するうちに劣化が進み、元の形状に戻らなくなることで、正しい動きへのサポートが得られない可能性があります。そのため、耐久性が高いものを選びましょう。
硬さ
柔らかすぎると、身体の大部分を触っているという刺激は増えますが、一部分に刺激を入れたい場合は不向きと言えます。逆に硬すぎると、一部分への刺激は入りやすくなりますが、不快感を覚えてしまう恐れがあります。そのため、それぞれの特徴を把握したうえで、使用目的に応じて硬さを選びましょう。
肌触り
エクササイズをする上で、ツルツルした滑りやすい素材のものや凸凹した肌触りが悪いものを使用してしまうと、不快感を覚えたり、過剰に身体の緊張を高めてしまう恐れがあります。そのため、ツルツルした滑りやすい素材は避けて、肌触りが良いものを選びましょう。
おすすめのフォームローラー
筆者がおすすめするものは、LPN社製のストレッチポールです。他のフォームローラーよりも少し値は張りますが、耐久性、硬さ、肌触りのどれをとってもおすすめできるフォームローラーです。
また、LPN社のストレッチポールは一般的なフォームローラーと同程度の硬さのEXと、少し柔らかく直径が小さいMXがあります。MXは少し柔らかいので体重をかけた際に床面に接触する面積が増えることで不安定さが軽減されたり、体に接触する背骨の部分がソフトタッチとなります。さらに、直径が小さいため、EXに比べて揺れる際の動揺が少なく安定し、床からの高さも低くなるため仰向けに寝て手を床に下ろした際の胸のストレッチ感も強くなりすぎません。MXはバランス機能や柔軟性が低い高齢者の方に向いたフォームローラーと言えるでしょう。
ピラティススタジオDEPでも、ほぼ全ての店舗でLPN社製を使用しており、店舗をご利用されるお客さんに応じて備品を揃えています(※MXを置いてない店舗もあり、代わりに今回ご紹介していないハーフカットストレッチポールというもっと汎用性の高いポールを組み合わせて使用しています)。
フォームローラーを使う際の注意点
フォームローラーはさまざまな使い方ができる一方、注意しないと転倒や転落といった重大なケガをする恐れがあります。以下に使用する上での注意点を記載します。
適切な場所で使用する
床が不安定な場所で使用してしまうと、重大なケガをする恐れがあるため、平坦で滑りにくく、周りに物がないような場所で使用しましょう。ヨガマットがある方はその上で使用することをおすすめします。
ゆっくりとした動作で行う
フォームローラー自体が転がりやすく、不安定であるため、急な動作をしてしまうと筋肉や関節に負担をかけ、ケガの原因につながることがあります。使用する際にはゆっくりとした動作で行い、エクササイズに集中しましょう。
個々のレベルに合わせた使い方をする
フォームローラーを使用したエクササイズには強度が高いものもあります。個々のレベルに合わせた範囲で実施し、レベルに合わない高強度のエクササイズを実施するのは控えましょう。
専門家に教えてもらえたらベスト
フォームローラーは一見すると簡単なアイテムに見えますが、フォームローラーを使うだけで通常のマットエクサイズが300種類以上増えるぐらい有用なアイテムであり、少し使い方を意識するだけで効果は天と地ほどの差があります。
もし可能な方は、お近くのピラティススタジオで教えてもらうことをお勧めします。なかなか他店では初見でこの使い方を教えてくれる時間まで取ってくれることは少ないですが、ピラティススタジオDEPの場合はお客さんが卒業できることを目的に普段から自宅で行える自主ケアをご指導するところまで考えてレッスンを行なっているので、入店時にスタッフに伝えてもらえればどの店舗でも教えてくれます。
初回体験はキャンペーン中で2980円(効果を体感できなければ全額返金保証)となっているので、お近くにある方は一度行ってみるのもいいかもしれません。
初心者向けフォームローラーエクササイズ5選
フォームローラーが1本あればできるエクササイズをご紹介します。チャレンジする際は、前述した注意点を意識し、必ずしっかり呼吸をしながら(止めず)行っていきましょう。
テーブルトップ
〇 ぽっこりお腹、反り腰の方などにおすすめ
①フォームローラーを横向きにして、お尻の溝よりも少し上の位置にあてるようにお尻を乗せます。両手はフォームローラーの両端を持っておきましょう。
②その状態からおへそを胸の方に傾け、お腹と背中をお互いにくっつけるイメージでお腹薄くします。
(※薄くする際には、肋骨と骨盤の隙間をつぶしすぎないように注意しましょう)
③お腹を薄くした状態を保ちながら、股関節と膝関節を90°曲げます。
④その状態を保ったまま呼吸を繰り返します。
[目安]
5~8回ほど呼吸を繰り返していきましょう。お腹や股関節の付け根を使っている感覚が得られれば理想的です。
フロッグ
〇 ぽっこりお腹、反り腰の方などにおすすめ
①テーブルトップのポジションから、踵どうしをくっつけて「Vの字」にします。
②その状態から、踵を天井に向けて脚を伸ばします。
③脚を伸ばした状態から、脚を曲げて元のポジションに戻る動作を繰り返します。
(※脚を動かす際には、お腹の引き込みが緩まないように注意しましょう)
[目安]
5~8回を目安に繰り返していきましょう。お腹や太腿の裏を使っている感覚が得られれば理想的です。
ショルダーブリッジ
〇 ぽっこりお腹、反り腰の方などにおすすめ
①リブケージアームズの開始ポジションから、骨盤を胸の方に傾けて、お腹と背中をお互いにくっつけるイメージでお腹薄くします。
②そのポジションを保ったまま、お尻をすくいあげるように持ち上げます。
③下の背骨から順番に持ち上げて、肩から膝を結んだ線が一直線になる状態を作ります。
④その状態ができたら、今度は上の背骨から順番にフォームローラーにつけていき、最初のポジションに戻っていく動作を繰り返します。
[目安]
5~8回ほどを目安に繰り返しましょう。お腹やお尻周りを使いつつ、背骨が順番に動いていく感覚が得られれば理想的です。
トゥータップ
〇 ぽっこりお腹、反り腰の方などにおすすめ
①リブケージアームズの開始ポジションから、股関節と膝関節が90°曲げるように片脚ずつ持ち上げます。
②手で床を軽く支えて、フォームローラーから落ちないように保ちます。
(※手で床を支える際に、力みすぎないように注意しましょう)
③その状態から、片脚のつま先で床をタッチします。
(※この際、膝が伸びたりしないように注意しましょう)
④床をタッチしたら元のポジションに戻し、脚を入れ替えて同様に繰り返します。
[目安]
5~8回ほど繰り返しましょう。お腹や股関節の付け根を使っている感覚が得られれば理想的です。
リブケージアームズ
〇 肩こり、巻き肩などがある方におすすめ
①フォームローラーを縦にして、背骨に沿わせるように頭とお尻が乗るように寝ます。また、膝と足幅は拳1つ分程度の広さ、腰は手が1枚分入るスペースにします。
②胸を開いた状態を保ちながら、腕を胸の前に伸ばします。
(※両手の幅は肩幅もしくは肩幅より広めでも構いません)
③その状態から、手が1枚分入る腰のスペースがつぶれない範囲でバンザイをします。
④バンザイした手を元のポジションに戻す動作を繰り返します。
[目安]
5~8回ほどを目安に繰り返しましょう。お腹や肩周りを使っている感覚が得られれば理想的です。
まとめ
フォームローラーは筋膜リリース以外にも、運動のサポート等ができる観点からも幅広く使える万能アイテムです。ただし、フォームローラーを何も考えずに選んでしまったり、使用する上での注意点を守らずに使用してしまうと、十分な効果が得られないどころか重大なケガにつながる恐れもあります。
目的にあった選び方と適切な使い方をすることで、初心者の方も安全かつ効果的にエクササイズを行えます。フォームローラーをうまく活用して、最短で理想の姿を実現していきましょう。
なお、ピラティススタジオDEPでは、現在初回体験キャンペーン中で破格の金額を実施しており、効果を体感できなかった場合は全額返金保証でレッスンをご提供しています。お近くの店舗にお気軽にご連絡ください。
※ありがたいことに沢山のご予約をいただいております。レッスン枠には限りがございますので、ご興味をお持ちいただけましたら、どうぞお早めにご連絡ください
Pilates Studio DEP 新潟店代表。PHI Pilates Instructor 、栄養コンシェルジュ2つ星、NASM-PES等の専門資格を保有。新潟県内の整形外科クリニックに勤務し、リハビリ科主任として整形外科疾患を中心に地域医療に貢献する。現在は、DEP新潟店を運営し、主に予防の観点から地域貢献に従事している。