ピラティス・ヨガグループレッスン ピラティススタジオDEP

【専門家監修】ピラティス・ヨガの過去の事故事例と予防策まとめ

今回は過去のピラティスの事故事例の概要と予防策についてまとめ、ヨガについても簡単に比較しました。運動は良いことばかりではなく、身体を動かす=怪我をする可能性が必ずあるというものになるため、できるだけそのリスクを避ける予防方法を知っていることが重要です。ピラティスとヨガの両者とも楽しむためのご参考になれば幸いです。

記事作成者
ピラティススタジオDEP 代表取締役社長 Take
Take

Pilates Studio DEP 代表取締役社長。PHI Pilates Comprehensive Instructor、三学会合同呼吸療法認定士、栄養コンシェルジュ2つ星等の専門資格を保有。急性期総合病院や大学病院などで理学療法士として10年以上勤務後、2020年1月にPilates Studio DEPで独立開業。現在、フランチャイズ展開で全国30店舗以上の店舗を出店し、2023年 NEXT AWARDトレーナー・オブ・ザ・イヤーで全国の数多くのインストラクターの中からプログラムディレクター部門の最優秀賞も受賞。日本理学療法士協会の学会奨励賞等の実績もあり。

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運動すれば怪我や事故のリスクは絶対にある!

マシンピラティス チェア テンドンストレッチ ピラティススタジオDEP

いきなり衝撃的かもしれませんが、ピラティスに限らず、運動はいくら身体に負担が少ない運動だとしても、身体を“動かす”以上は必ず怪我や事故を伴う可能性がつきまといます

 

わかりやすい例として、ウォーキングやランニングがイメージしやすいです。

 

ウォーキングやランニングをしていても、つまづいて転んで骨折したり、足のつき方が上手くいかなくて捻挫をしたりすることもあります。

 

これからお話しする、ピラティスやヨガの怪我の実際をそれだけで見ると非常に不安な気持ちにはなりまが、動けば絶対に怪我や事故のリスクは伴うということをまずはここで理解しておいていただければ幸いです。もしこれが理解できていなければ、「ピラティスやヨガをするのが怖い」という誤った勘違いをしてしまいます。

 

ちなみに、今回は詳細に解説しませんが、ご紹介するピラティスやヨガの過去全ての事故発生総数よりも、転倒の一年間の受傷割合(一年間にこけて怪我をしている人の割合)の方が何倍も多く、ウエイトトレーニングを行なっているジムや一般的なスポーツ現場の方が事故は多いです。

 

ピラティスの事故の実際

マシンピラティス リフォーマー アラベスク

ピラティスの事故発生件数

事故情報データバンクを参照にした結果、これまでのピラティスの事故発生総数は32件でした。

 

ピラティスの事故内容と受傷内容

ピラティスの事故内容と受傷内容は以下の図の通りです。

この図のデータのみをみるとその他の傷病および諸症状が最も多く、次に骨折、神経・脊髄の損傷となっていますが、詳細内容を全て確認すると、入会中に怪我で入院したがスタジオから返金がない、トレーナーの指導が不満で解約したいが返金がない等のレッスン中の怪我ではないクレーム報告、ピラティスではなく整体に通っていた事例等も含まれており、これらのピラティスレッスンに直接関係なかったものを除くと実質の怪我・事故件数は23件でした。

 


出典:消費者庁・国民生活センター「事故情報データバンク」 (https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/)(2024年6月22日検索)

 

また、発生要因としては、以下のような内容でした。

 

ピラティスを実施した後の問題で明らかな発生機序が特定できなかったもの 13件(頭痛や腰痛、首痛、膝痛の悪化、半月板損傷判明、骨折判明、レッスン後に具合が悪くなったり身体が痛くなった、過呼吸になったが対処してもらえず体調不良の訴え等)

転倒転落 3件

指示通り動いて痛めた 1件(肋骨骨折)

身体にイントラが外力を加えて受傷 5件(肋骨骨折や腰椎捻挫、半月板損傷等) 

養成コース受講中の怪我 1件

 

いずれも、インストラクターの解剖学的知識や指導スキルの不足、クライアントのペースに合わない無理な誘導、適したセッティングを行っていないこと等が問題として考えられる事故が多かったです。

 

ピラティスによる事故の被害者年代

ピラティスの事故内容と受傷内容は以下の図の通り、50歳で特に事故の発生が多い現状です。

 


出典:消費者庁・国民生活センター「事故情報データバンク」 (https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/)(2024年6月22日検索)

 

ヨガの事故の実際

マシンピラティス ダウンドック ピラティススタジオDEP

ヨガの事故発生件数

事故情報データバンクを参照にした結果、これまでのヨガの事故発生総数は153件でした。ホットヨガも含めると427件でした。

 

ヨガの事故内容と受傷内容

ヨガの事故内容と受傷内容は以下の図の通りです。

 

ピラティスと比較するとかなりの発生件数のように見えますが、ピラティスよりもヨガの方が先に多くの地域に広まっており、スタジオの母数が多いこともこの一因として考えられます。よって、一概にピラティスよりもヨガの方が危険ということは言えません

 

手首や足関節・股関節痛、腰痛・ヘルニア、首肩痛・捻挫、胸部痛、神経損傷(痺れや麻痺)などの症状、肩脱臼、腱断裂・肉離れ、レッスン中の圧迫骨折、屋外アクティビティ行事時の骨折などの報告が多く、神経損傷はインストラクターの無理な誘導など多く、その他はグループレッスン中と思える内容でしたが、やはりにその中でも他者によって外力を加えられたものが目立つ報告内容でした。


出典:消費者庁・国民生活センター「事故情報データバンク」 (https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/)(2024年6月22日検索)

 

ホットヨガの事故報告としては、熱中症や息苦しさ、過呼吸による体調不良、レッスン後の発熱や頭痛、湿疹、めまい、不眠症、貧血症状、持病の悪化などが報告されていましたが、このような症状が出るために解約を行いたいが、解約の際の返金対応がない、多額の違約金支払わなければならない、無理やり契約させられたが高額な違約金がかかってしまう等のクレームも事故報告の件数としてかなり多く含まれていました。

 

ヨガによる事故の被害者年代

ヨガの事故内容と受傷内容は以下の図の通り、40歳で特に事故の発生が多い現状です。

両者の対象ユーザーの年齢層は大きく変わりありませんが、ピラティスよりもやや若年層で事故報告が多いようです。


出典:消費者庁・国民生活センター「事故情報データバンク」 (https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/)(2024年6月22日検索)

 

ピラティスやヨガ中の事故を予防するポイント

マシンピラティス ピラティススタジオDEP ペアレッスン ヨガアーサナ

ピラティスやヨガは、以下の記事でご紹介したように現代人にとって有益な恩恵をもたらしてくれる非常に素晴らしいメソッドです。

 

▶︎ピラティスとヨガの違いとは?専門家が徹底解説!

▶︎ピラティスが向いている人とは?肩こりや腰痛改善・スタイル改善・パフォーマンスアップに効果的なマシンピラティスの魅力

 

ただ、運動を行う上では、必ず怪我や事故をするリスクはゼロにはできないです。担当するインストラクターが十分に配慮しながら安全にリスク管理を行うのは勿論、ご自身でも安全に行うよう心がけると限りなくリスクは下がるため、以下を参考にしていただければ幸いです。

 

インストラクターの選択

最近では通信講座やオンラインなどでもピラティス資格が取れてしまうようなものもあり、ただ単にピラティスやヨガの資格を持っているというだけでインストラクターを選ぶのは危険です。

 

受けたいインストラクターの保有している資格を調べたり、信頼できる団体の資格を保有しているかなど、ウェブやSNSを使って予めご自分でもスクリーニングをかけて絞ったり、クチコミなどで悪い評価も確認したりすることも参考になります。

 

また、経験豊富なインストラクターを選ぶと良いですが、ピラティスやヨガ以外の医学知識の専門資格を有する人材であるとより良いです。

 

ピラティススタジオDEPでは、国家資格である理学療法士や作業療法士の臨床経験豊富な人材のみが現場に立っています。さらに、多くのスタジオが業務委託でレッスンを行なっている中、当店は全スタッフが独自カリキュラムで教育された正社員でどのスタッフが担当しても一定した満足いく結果をご提供できるよう管理しています。

 

自己の体調管理

体調が万全ではない時には、レッスンを受けるのを控えましょう

 

また、睡眠をしっかりとり、レッスン当日は朝食を食べ、レッスン前後に水分補給を行えると非常に良いです。レッスン中も適宜水分摂取を行い、無理な動作を避け、体調に応じて動作を調整してレッスンを行いましょう。

 

なお、ピラティススタジオDEPでは、レッスン中に水分補給ができるよう無料で水が飲めるようにウォーターサーバーが用意してあり、空調温度の調整やお客様の主観的な負荷量の確認を適宜、水分補給の促しを適宜行うよう配慮しながらレッスンを行なっています。

 

聴診器や血圧計も店内に常備してあり、元々スタッフは医療従事者であったため、必要な場合はVital測定(血圧、脈拍、体温、呼吸状態確認)がいつでも行えます

 

自分の足に合った滑らない靴下を履く

特にマシンピラティスをしているときは、靴下が重要です。

レッスンを裸足で行えれば最も良いですが、多くの方が裸足で行うことは遠慮され、靴下を履いた状態で行われます。ピラティスを行う際には、通常の靴下を履いて行うと滑って動きに集中できなかったり、足を滑らして怪我をするリスクが上昇します

滑らないご自分に合った靴下を履きましょう。靴下については以下でおすすめまで徹底解説しています。

▶︎ ピラティスインストラクターが選ぶピラティスレッスンに快適な靴下おすすめ4選〜ヨガやマシンピラティスにも最適♪〜

 

適切なウォームアップ

運動前の準備運動をしっかり行うと良いです。

準備運動は難しいと思うかもしれませんが、スタジオに行くまでにちょっと歩くだけでも適度に筋肉や関節が動いて体温が上がるので、可能な場合はその程度でも行うととても良いです。

 

コミュニケーション

痛みや違和感を感じたら、すぐにインストラクターに伝えましょう

 

また、カウンセリングや問診が不十分で、運動リスクをきちんと踏まえずにいきなりレッスンを行うスタジオもあります。ご自身の持病や既往歴、身体の状態を的確に把握してからレッスンを実施してもらえるようなスタジオでレッスンを行いましょう。

 

ピラティスをスタジオに受けに行く方は、目標や理想を叶えたい思いがあるから、足を運ぶと思いますが、いきなり動くだけであなたの話を聞かなければ、どんな優秀なインストラクターでも何を叶えてあげるためにレッスンをすれば良いのかわからない(何をやっても意味がなくなってしまう)ので、ご自分の話を聞いてくれるスタジオに通うとトータルであなたの理想のピラティスが安全に受けられると思います。

 

レッスン中はメリハリをつけてインストラクターの話を聞いて集中する

ピラティスレッスン中はとても楽しいので、賑やかになることも多々あります。

 

これはとても良いことですが、マシンを使用したピラティスを行っている際は、急に手や足を離したり、急に力を抜くと大事故に繋がることがあります。また、マシンの上に乗ってバランスをとりながら行うような立位系エクササイズでは、集中していないと容易にバランスを崩し、転倒して大怪我をするようなものもあります。

 

インストラクターは常に怪我・事故が起こらないよう、細心の注意を払ってエクササイズを提供していますが、指示を無視して勝手に動いたり、指示を聞かずに異なった手順で動かれると危険なことも多いので、インストラクターの指示を聞いて丁寧に動くように心がけましょう。

 

もし負荷が強すぎる場合や疲労して限界がきそうな場合は、いきなり脱力したりせず、インストラクターにそのことを伝え安全なポジションに戻れるようサポートしてもらいましょう。

 

骨粗鬆症検査について

マシンピラティス 骨粗鬆症検査の紹介 ピラティススタジオDEP

ピラティスの事故事例では、50歳代の事故事例、骨折事例が多かったですが、ピラティスを行うのであれば、40歳以上の年齢の方は骨粗鬆症検査は定期的に行なっておいた方が良いです。

 

骨粗鬆症というと高齢者がなるようなイメージで馴染みがない方は多いですが、健康診断でよくひっかかる馴染みある、高血圧・糖尿病・高脂血症の割合よりも骨粗鬆症の保有割合の方が多いというと少し興味が湧くのではないでしょうか?

 

骨粗鬆症は女性に多く、40歳を境に急激にリスクが高まる骨の強度が進行的に弱くなっていく病気です。

 

ピラティスでは、背骨や肋骨に負担がかかる動きや姿勢が多数あるため、骨粗鬆症がある方はエクササイズによっては骨折する可能性があり、特定のエクササイズは禁忌となります。

 

骨粗鬆症の検査を予め行っておくことは、ご自身が運動中に骨折リスクが高いことをインストラクターに客観的に伝えられる指標になり、ご自身を守るために重要です。また、骨粗鬆症であることが早期発見できれば、現在は進行を抑制できる良い薬もあるので、未来が大きく変わると思います。

 

ピラティスを行われる40歳以上の女性は、可能であれば年1回、少なくとも3年に1回は骨密度検査を行うことを推奨します。

 

なお、当店では、このようなサポートが行えるよう、本店では病院と提携して紹介できる仕組みができています。全国各地域でも同じように医療施設と提携を結ぶ話を進めているところですので、骨密度検査を受けてみたい場合はスタッフに相談してみてください(※まだご対応できない店舗もあります)。

 

まとめ

マシンピラティス マットピラティス グループレッスン ピラティススタジオDEP

ピラティスのこれまでの事故事例は2024年6月22日現在で23件、ヨガは153件でした。

ヨガの事故発生件数が多い数字ですが、ピラティスよりもヨガの提供環境の方が多く、どちらがより事故が発生しやすいとは言えません。

 

いずれも、インストラクターの解剖学的知識や指導スキルの不足、クライアントに合わない無理な誘導、適した環境セッティングを行っていないこと等が問題として考えられる事故が多く、ピラティスでは50歳代、ヨガでは40歳代の事故発生率が多い結果でした。

 

事故を防ぐためには、インストラクターの適切な指導と自己管理の両者が不可欠です。常に自分の体と向き合い、無理なくピラティスを楽しみましょう。

 

また、40歳以降の女性は、1〜3年に1度は骨密度検査を行うことを推奨します。

 

マシンピラティス 人気 おすすめ ピラティススタジオDEP

記事作成者
ピラティススタジオDEP 代表取締役社長 Take
Take

Pilates Studio DEP 代表取締役社長。PHI Pilates Comprehensive Instructor、三学会合同呼吸療法認定士、栄養コンシェルジュ2つ星等の専門資格を保有。急性期総合病院や大学病院などで理学療法士として10年以上勤務後、2020年1月にPilates Studio DEPで独立開業。現在、フランチャイズ展開で全国30店舗以上の店舗を出店し、2023年 NEXT AWARDトレーナー・オブ・ザ・イヤーで全国の数多くのインストラクターの中からプログラムディレクター部門の最優秀賞も受賞。日本理学療法士協会の学会奨励賞等の実績もあり。

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