

インナーマッスルが姿勢矯正に欠かせない理由!ピラティスの効果と鍛え方
インナーマッスルは良い姿勢やパフォーマンスアップに重要であり、ピラティスはインナーマッスル改善を図る運動として科学的に効果が証明されています。本記事では姿勢改善の鍵となるインナーマッスルの重要性とピラティスでどのように整えるか具体的に解説しました。「猫背が気になる」「反り腰が治らない」「O脚を改善したい」そんな悩みの根本原因は、”インナーマッスルの問題”がある可能性は高いので、ぜひ最後までご覧ください。
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東京・横浜の医療機関にて理学療法士として7年間リハビリテーション臨床現場に従事し、予防医学の重要性を強く感じピラティスインストラクターとなる。現在は、地元東北でPilates Studio DEP 仙台店 Calm代表として、年間1500セッション以上のレッスンを担当する人気インストラクター。予防医学の発展に向け地域貢献を行っている。
Index
知らないと損する“インナーマッスル”の重要な役割
インナーマッスルは「深層筋」とも呼ばれ、骨や関節に近い位置にある筋肉の総称です。
姿勢保持や関節の安定に欠かせない存在で、以下の4つの筋肉が代表的です。
骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)
内臓を支え、骨盤を正しい位置に保つ
多裂筋(たれつきん)
骨盤を起こし、背骨の安定性を保つ
腹横筋(ふくおうきん)
お腹をコルセットのように包み、腹圧を高める
横隔膜(おうかくまく)
呼吸の主要筋肉であり自律神経系と関与が強い筋肉
これらの4つのインナーマッスルが連動して働くことで、私たちは「無意識に」良い姿勢を保ち、効率のよい動作ができており、どれか一つでも崩れると容易に姿勢の崩れやパフォーマンスダウンが起こります。
どれか一つでも機能が低下すれば問題が起こることは、家をイメージするとわかりやすいです。
基礎(土台)=骨盤底筋
柱=多裂筋
壁=腹横筋
天井=横隔膜
インナーマッスルが弱い?使えていないの意味とは?
「インナーマッスルが弱い」と「使えていない」は、似ているようで実は別の問題です。それぞれの状態を知っておくことで、自分に必要な対策が見えてきます。
弱い=筋力不足
インナーマッスルが弱いとは、単純に筋肉が発達しておらず、支える力が足りていない状態です。
支える力が不足していると…
・姿勢が崩れやすくなる
・長時間立っていたり座っていたりすると疲れる
・お腹がぽっこり出て見える
など、日常生活でも不調を感じやすくなります。
使えていない=動かす神経回路が眠っている状態
一方で、筋力があっても“使えていない”ケースもあります。これは、脳からの指令がうまく伝わらず、インナーマッスルを動きに活かせていない状態のことを指します。
筋トレやヨガをしている人でも、アウターマッスルばかりに頼った動きをしていると、インナーマッスルは“眠ったまま”になってしまうのです。
インナーマッスルが働いていないと起こる不良姿勢やトラブル
こんな症状、当てはまりませんか?
・デスクワーク中、いつも背中が丸まっている
・立っていると腰が反ってしまう
・下腹だけぽっこり出て見える
・筋トレをしているのに、肩ばかり張ってくる
これらの多くは、アウターマッスルに頼った間違った使い方が原因です。見た目に筋肉があっても、インナーマッスルが「弱い」または「使えていない」と体は安定せず、姿勢が崩れかえって不調を招いてしまいます。
インナーマッスルを鍛えると得られる効果とは?
姿勢改善だけではなく、生活の質や見た目にも嬉しいメリットがたくさんあります。
土台が不安定なまま無理に動こうとすると、見た目の崩れや体の機能低下にもつながりますが、鍛えることで次のような効果が期待できます。
・尿もれ・内臓下垂・ぽっこりお腹の予防・改善
・冷えやむくみの軽減、代謝アップ
・呼吸が深まり、自律神経のバランスが整いやすくなる
・スポーツや日常動作での動きがスムーズになり、パフォーマンスも向上
産後の体型リカバリーや尿もれといった課題なども、インナーから見直すことで改善されるケースが少なくありません。以下の記事も併せてご覧ください。
▶︎ピラティスで骨盤底筋を鍛える!産後や更年期の尿漏れ改善と予防
▶︎産後の体型リカバリーにはピラティスがおすすめ!産後ピラティスで美しく整える産後ケア
インナーマッスルと呼吸の関係
インナーマッスルは「呼吸」と連動しているため、うまく使うためには呼吸機能との連動性を引き出すのがカギです。呼吸が浅くなると、インナーマッスルの連動性が低下し、姿勢も崩れやすくなります。
▶︎インナーマッスルを鍛えるには呼吸も重要!?ピラティスの呼吸の全て!
インナーマッスル改善になぜ“ピラティス”が効くのか?
ピラティスは、1920年代にジョセフ・ヒューベルト・ピラティス氏(男性)によって考案されたエクササイズメソッドです。もともと負傷兵のリハビリとして考案され、現在では姿勢改善やボディメイクにも活用されています。
特徴的なのは、 「体幹(コア)の強化」 「正しい骨の配列(アライメント)」「呼吸との連動」 です。これらを意識しながら動くことで、筋力バランスが整い、無理なく正しい姿勢を維持できるようになります。
ピラティスは、インナーマッスルを効率よく鍛え、正しく使えるようにするための最適なメソッドです。以下のような特徴があります。
・骨盤や背骨のアライメント(配列)を整えることにフォーカス
・呼吸と動作の連動によって、コアを意識しやすい
・小さな動きで深層部の筋肉にアプローチできるエクササイズが豊富
意識しにくい筋肉に自然とアプローチできます。特に、マシンピラティスは身体の動きを補助しながらインナーマッスルを働かせるため、初心者にも安全で効果的に姿勢改善が目指せます。
・マシンピラティスについて詳しく知りたい方はこちら
関連記事▶︎マシンピラティスはこれで全てわかる!特徴と効果を徹底解説!
・マットピラティスとの違いを知りたい方はこちら
関連記事▶︎マットピラティスとマシンピラティスの違いとは?初心者が知っておきたい効果とメリットを徹底解説!
インナーマッスル改善に必要な期間は?
個人差はありますが、週1~2回のペースで約3ヶ月継続することで、姿勢や体幹の安定感に変化を感じる方が多いです。
深層部の筋肉は「ゆっくり・少しずつ」鍛える必要があるため、焦らず継続することが大切です。
関連記事▶︎ピラティスの頻度は週1でも効果あり?初心者が必見の専門家解説!
ピラティスのインナーマッスル改善効果はエビデンスがある!
ピラティスによるインナーマッスル改善効果は、たくさんの研究論文で実際に証明されており、姿勢や不調改善にとっても効果的です。
インナーマッスルの筋厚が増加
「ぽっこりお腹が気になる…」という方に朗報です。
6週間(週2回の合計12セッション)のピラティス実践により、腹横筋や内腹斜筋、多裂筋の筋厚・収縮力が有意に向上したという報告があります【1】。
これらは姿勢維持において極めて重要な筋肉で、ピラティスによって確実に強化されることが示されています。つまり、ぽっこりお腹や不安定な体幹が引き締まりやすくなるということです。
姿勢改善や慢性腰痛の軽減にも効果
腰痛がつらくて運動どころじゃないという方にもピラティスは有効です。
複数の研究をまとめたレビュー(2023)では、ピラティスが慢性腰痛の軽減に有効であると報告されています【2】。
具体的には、腹横筋や多裂筋などのコアがしっかり働きはじめ、姿勢が整うことで、腰や肩の負担がぐっと軽くなります。デスクワークや長時間の立ち仕事で腰の不調を感じている方にも、ピラティスは頼もしい味方になってくれます。
姿勢のアライメントが整い、体脂肪も減少
痩せたいけれど無理なダイエットはしたくない方にもおすすめです。
中年女性を対象とした研究では、8週間(週3回計24セッション)のマットピラティス実施により、体幹の引き締め・体脂肪率の減少・姿勢バランスの改善が見られました【3】。
年齢や運動経験に関係なく、正しく続ければ、身体の内側からキュッと引き締まってくるのがピラティスの魅力。「無理なダイエットではなく、姿勢改善を通じて美しくなりたい」人にぴったりのアプローチといえます。
インナーマッスルエクササイズ!初心者にもおすすめ!
ピラティス初心者の方でも実践しやすい、インナーマッスルを鍛える基本のエクササイズをご紹介します。
「どこを意識すればいいかわからない」「家でもできる動きが知りたい」
そんな方のために、動画でもわかりやすく解説しています。ぜひ一緒にやってみてください。
※実際のスタジオレッスンでは、お一人ずつ姿勢を確認しながらエクササイズを調整しています。体験レッスンでもお気軽にご相談ください。
インナーマッスル改善効果をより高める!ピラティスの活用方法
インナーマッスル改善効果をより高めるためには、「良い姿勢の理解」と「適切な方法」の実践が重要です。ピラティススタジオDEPでは、その内容を網羅した『姿勢改善マニュアル』を特別に無料公開中です。
このマニュアルでは、
・「良い姿勢」とはどんな状態なのか
・不良姿勢の具体例とその原因
・効果的な姿勢改善エクササイズと日常で気をつけるポイント
これらを丁寧に解説しています。
今回ご紹介したエクササイズと併せて活用することで、より短期間で結果を実感いただける内容になっています。
お近くの店舗の公式LINEより今すぐ受け取ることができますので、ぜひご活用ください。
まとめ|インナーマッスルを整えて、理想の姿勢へ。姿勢が変われば、未来が変わる
ピラティスでインナーマッスルを正しく使えるようになると、自然と姿勢が整い、呼吸が深まり、日々の不調も軽くなっていきます。
無理な筋トレやストレッチでは改善しなかった姿勢も、インナーマッスルを意識するだけで変わり始めます。
「本気で姿勢を変えたい」そう思った今こそ、変化のチャンス。まずはピラティスで、体の内側から整えてみませんか?
なお、ピラティススタジオDEPでは、現在、キャンペーン中で初回体験レッスンを破格の金額で実施しており、効果を体感できなかった場合は全額返金保証となっております。興味があればお近くの店舗をぜひご活用ください。
※ありがたいことに沢山のご予約をいただいております。レッスン枠には限りがございますのでお早めにご連絡ください。
引用文献
【1】 Kim, H. et al. (2024). Effects of Pilates on TrA and IO muscle thickness in young adults: A randomized controlled trial. PubMed
【2】 Park, J. et al. (2023). The Effect of Pilates on Chronic Low Back Pain: A Systematic Review. PMC
【3】 Lee, H. et al. (2016). Effect of mat Pilates on postural alignment and physical composition. PMC

東京・横浜の医療機関にて理学療法士として7年間リハビリテーション臨床現場に従事し、予防医学の重要性を強く感じピラティスインストラクターとなる。現在は、地元東北でPilates Studio DEP 仙台店 Calm代表として、年間1500セッション以上のレッスンを担当する人気インストラクター。予防医学の発展に向け地域貢献を行っている。