

妊娠中も安心!マタニティピラティスで産前&出産準備
マタニティピラティスは、妊娠中の腰痛や肩こり、呼吸の浅さを和らげ、安心してマタニティライフを過ごすために効果的なエクササイズです。体調に合わせて無理なく行えるため、姿勢改善や体型回復にもつながります。この記事では、妊娠中における不調の原因と解決法、呼吸と胸郭ケアの重要性、体験談や自宅でできる安全なピラティスを解説します。
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Pilates Studio DEP 和歌山店代表。和歌山県内の病院や老人保険施設、訪問看護で勤務。 医療介護両面から高齢者、難病疾患を中心に地域医療に従事した後、PHI Pilates Comprehensive Instructorとなり大人気店のDEP和歌山店を運営し地域貢献に従事している。
Index
妊娠中のお悩みとマタニティピラティスの役割
妊娠が進むと以下のような不調が増えます。マタニティピラティスは、体を整えて不安を和らげてくれます。【1】
・腰や股関節の痛み
・呼吸が浅くなり疲れやすい
・姿勢の崩れによる肩や首のこり
・運動不足による体重増加
・出産や産後の体力への不安
マタニティピラティスで解決できること
腰痛や肩こりの予防・改善
妊娠中の腰痛や肩こりは、妊娠ホルモン(リラキシンなど)の影響で骨盤周囲の靭帯が緩み、さらに姿勢の変化によって体への負担が増えることが主な原因です【1】。
このため、骨盤や背骨を正しい位置に整えながら体幹の筋肉をやさしく使うピラティスは、妊娠中の腰や肩にかかる負担を軽減するのに効果的です。
骨盤底筋を整えて出産をサポート
骨盤底筋は、出産時に大きな役割を果たす筋肉です【2】。
妊娠中からピラティスで骨盤底筋を意識した動きを取り入れることで、筋肉の機能を維持し、分娩時のスムーズな呼吸や体幹の安定性をサポートします。
さらに、産後の尿漏れや骨盤の不安定感を予防する効果も期待できます。
深い呼吸でリラックスとストレス軽減
妊娠中はお腹が大きくなることで横隔膜が押し上げられ、呼吸が浅くなりがちです(図参照)。そのため、深い呼吸を意識することがとても大切です。
ピラティスの呼吸法を取り入れることで、自然に深い呼吸ができるようになり、自律神経を整え、ストレスを軽減し、リラックスを促します【3】。
ピラティスの正しい呼吸法について詳しく知りたい方は、ピラティス呼吸法の科学的根拠とその効果!避けたほうが良い呼吸とは?をチェックしてみてください。呼吸の重要性や基本から応用まで、丁寧に解説されています。
産後の体型・姿勢の回復をサポート
マタニティピラティスは、妊娠中だけでなく産後の回復にもつながります。
骨盤や体幹の筋肉を適切に使うことで産後の骨盤の歪みを整え、姿勢改善にも効果的です。
体幹を引き締めてボディラインを整える効果も期待できるため、産後ダイエットにも役立ちます【4】。
産後に起こりやすい尿漏れやぽっこりお腹などの原因と改善方法については、こちらの動画で詳しく解説しておりますので、今のうちからぜひ確認しておきましょう。
第2子妊娠中スタッフが語る!マタニティピラティスの効果
Pilates Studio DEP 南森町店 スタッフのChieは、第1子の妊娠中はピラティスを取り入れず過ごし、第2子の妊娠後期にはピラティスを続けてきました。実際にママとして体験したその違いについて、率直な声をインタビューしました。
Q.第1子の妊娠中は、腰痛や姿勢の崩れなど、どんな不調がありましたか?
A.ピラティスをしていなかったため、腰痛や姿勢の崩れがあっても、「妊娠中は仕方ない」と諦めていました。ウォーキングや動画を見て運動しても、不調は改善せず、妊娠中の不調があることは当たり前のように感じていました。
Q.マタニティピラティスを取り入れて、第2子の妊娠中にはどんな変化を感じましたか?
A.妊娠前からピラティスを続けていたことで体の変化に早く気づき、適切にケアできるようになり、以下のような変化がありました。
・腰や肩の負担が軽くなった
・呼吸が深まり、睡眠の質が向上
・日常の動作が楽になった
・精神的なゆとりが生まれた
Q.妊娠後期を迎えて、産前ケアや産後の体型回復について感じることはありますか?
A.妊娠前から姿勢を整えておくことの大切さを強く感じています。妊娠中の不調をゼロにするのは難しいですが、ピラティスを続けることで気持ちに余裕が生まれ、安心してマタニティライフを過ごせると感じています。
※この記事に掲載されている内容は、個人の感想であり、すべての方に同様の効果を保証するものではありません。
産前から胸郭・肋骨の柔軟性を整える重要性
出産をスムーズにするためには、胸郭(=肋骨を含む胸まわりの骨格)の柔軟性が欠かせません。
胸郭が硬い状態では呼吸が浅くなり、酸素供給が不足しやすいため、姿勢が崩れて腰痛や肩こりが悪化するリスクも高まります。
一方で、胸郭が柔らかく動ける状態だと呼吸が深まり、横隔膜と骨盤底筋の連動がスムーズになり、出産時の呼吸や体幹コントロールを助けることがわかっています【3】。
妊娠初期から胸郭の柔軟性を整えることは、快適なマタニティライフとスムーズなお産に直結します。
安全性をもっと詳しく知りたい方へ
妊娠中の体調や週数によって、安全にできる動きや注意点は変わります。
「初めてみたいけれど不安…」という方は、妊娠初期・中期・後期それぞれの注意点を詳しくまとめた以下の記事がおすすめです。
▶妊娠中にピラティスはできる?安全にマタニティピラティスを楽しむためには?
妊娠中も安心!呼吸法でできるセルフケア
呼吸法は妊娠中でも比較的安全に取り入れられるエクササイズですが、うつ伏せや四つ這いの姿勢は腹部を圧迫するため避けましょう。
ピラティスの呼吸全て!初心者〜ベテランの基本ガイドでも紹介されているものを参考に、仰向けや横向きで行う呼吸エクササイズは、胸郭の柔軟性を高め、深い呼吸をサポートします。
妊娠中の呼吸改善・姿勢改善・リラックス効果が期待できるため、無理のない範囲で取り入れてみてください。
なお、ピラティススタジオDEPでは、妊娠中および産後2ヵ月まではスタジオのご利用をお断りさせていただいております。これは、妊娠中および産後2ヵ月は、運動により母体、胎児に重篤な障害や死亡などのリスクが伴っており、母体と胎児の安全を最優先に考えた当スタジオ独自の安全方針です(※助産院との連携が可能な店舗ではパーソナルを行う場合もあり、助産院でのグループレッスンを行う場合あり)。
当スタジオのインストラクターは産前産後のリスク管理に精通しているため、産後2ヵ月以降であれば安全にサポートが可能です。産後2ヵ月を過ぎ、医師の許可を得てから安心してレッスンを行い、心身ともにリカバリーしていきましょう。
【まとめ】マタニティピラティスで妊娠中の産前ケア&出産準備を安心サポート
マタニティピラティスは、妊娠中の体を整え、出産や産後をスムーズにする心強い味方です。
安全性を理解したうえで、呼吸や胸郭ケアから少しずつ取り入れ、快適で安心なマタニティライフを目指しましょう。
なお、ピラティススタジオDEPでは、マンツーマン指導のため、お子様連れも大歓迎です。
また現在、キャンペーン中で初回体験レッスンを破格の金額で実施しており、効果を体感できなかった場合は全額返金保証となっております。興味があればお近くの店舗をぜひご活用ください。
※ありがたいことに沢山のご予約をいただきております。レッスン枠には限りがございますのでお早めにご連絡ください。
参考文献
【1】Verhagen EA, et al. Pregnancy-related lumbopelvic pain: Risk factors and preventive strategies. J Orthop Sports Phys Ther. 2021.
【2】Mørkved S, et al. Pelvic floor muscle training during pregnancy reduces risk of urinary incontinence after childbirth. Obstet Gynecol. 2003.
【3】LoMauro A, Aliverti A. Respiratory physiology of pregnancy. Breathe. 2015.
【4】Li Z, et al. Thoracic mobility and breathing mechanics during pregnancy and postpartum recovery. J Appl Physiol. 2023.

Pilates Studio DEP 和歌山店代表。和歌山県内の病院や老人保険施設、訪問看護で勤務。 医療介護両面から高齢者、難病疾患を中心に地域医療に従事した後、PHI Pilates Comprehensive Instructorとなり大人気店のDEP和歌山店を運営し地域貢献に従事している。