予防医療とピラティスの相乗効果!病気のリスクを減らす新しい健康習慣
現代社会において、健康で充実した人生を送るためには、ただ病気を治すだけではなく、予防することがますます重要視されています。そこで今、注目を集めているのが「予防医療」と「ピラティス」の強力なタッグです。この二つを組み合わせると、どんな驚くべき効果が得られるのでしょうか?本記事では、予防医療とピラティスがどのように互いに補完し合い、私たちの健康と生活にどんな変化をもたらすのかを探っていきます。これを読めば、あなたもきっとピラティスを始めたくなるはずです。
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東京・横浜の医療機関にて理学療法士として7年間リハビリテーション臨床現場に従事し、予防医学の重要性を強く感じピラティスインストラクターとなる。現在は、地元東北でPilates Studio DEP 仙台店 Calm代表として、年間1500セッション以上のレッスンを担当する人気インストラクター。予防医学の発展に向け地域貢献を行っている。
Index
予防医療とは
予防医療は、病気を未然に防ぐための医療行為や生活習慣改善を指します。予防医療は大きく分けて、「一次予防」「二次予防」「三次予防」の三つの段階があります。
一次予防(病気になる前の予防)
・健康な時期にけがや病気の予防をする時期。
・生活に適度な運動を取り入れることが、けがや病気を予防する有効な方法となる。
・食事の内容に気を付ける、健康診断や予防接種を受けることも健康的な体を維持することに繋がる。
二次予防(早期に発見して治療)
・けがの原因や病気を早期発見して適切な治療を受け、重篤化を防ぐ。
・早い段階でけがや病気の芽を摘んでおくことで、患者負担の軽減に繋がる。
三次予防(再発を防ぐ)
・既に発症したけがや病気の再発を防ぐことをいう。
・具体的には保健指導やリハビリテーションが挙げられる。
これらの予防手段を通じて、慢性疾患や生活習慣病のリスクを減らすことが可能といわれています。また、世界保健機関(WHO)も、適切な運動を行うことなどが健康長寿のために重要な要素であると指摘しています【1】。
ピラティスとは
ピラティスは、1920年代にジョセフ・ヒューベルト・ピラティス氏(男性)によって考案されたエクササイズメソッドで、主に体幹の中心部のコアを強化し、全身の適切な動かし方を学習することで悪い動作の癖を根本から矯正することができるメソッドです。
現在、ピラティスは世界中で愛されており、日本でも第三次ピラティスブームと呼ばれる時代が到来しています。ブームの背景には、モデルやアスリートなどの著名人の存在があるだけではなく、ブームになるべくしてなったと言えるような納得の理由があります。
▶︎第三次ピラティスブーム到来!なぜ今、ピラティスが再び流行っているのか?
また、ピラティスは筋力の強化だけでなく、柔軟性や姿勢の改善、呼吸法の調整にも焦点を当てているため、身体全体のバランスを整える運動療法としても注目されています【2】。
予防領域におけるピラティスの位置づけ
予防領域のピラティスの位置づけは「一次予防」と「三次予防」にあたります。
体幹を強化し、柔軟性を向上させ、姿勢を改善することで、腰痛や肩こりを未然に防ぎ、日常の身体メンテナンスに役立ちます(一次予防)。
また、既に発症した病気の再発防止やリハビリにも効果的で、特に慢性的な腰痛や関節の問題に対しては、ピラティスの低負荷でのエクササイズが効果的で推奨されます(三次予防)。
予防医療における病院とピラティス:両者のアプローチ方法とは?
現在はフィットネスとしてのイメージが強いピラティスですが、実は予防医療として大きな可能性があります。
そこで、病院での治療とピラティスの役割を比較してみました。それぞれが目指す目的やアプローチは異なりますが、互いに補い合い、より健康的な生活をサポートできる点が多くあります。どのように両者が連携し、健康維持や回復に役立つのかを見ていきましょう。
病院でできること:予防医療のプロフェッショナルなサポート
診断・治療
病院では、病気やけがに対して、薬物療法や手術、リハビリなどの治療を提供し、骨折や内科疾患の治療、そして早期発見が重要な役割を果たします。
医師の監督のもと、迅速に診断・治療が行われ、ワクチン接種などを通じて予防医療にも力を入れています。
診断や専門的な治療は病院でしか行えません。
緊急時の治療
病院は心筋梗塞や脳卒中、外傷などの緊急事態に即応し、迅速な治療を提供します。
24時間体制の救急医療で、命に関わる重大な治療に貢献します。
時期に合わせた専門的なリハビリ
病院では、理学療法士や作業療法士が時期に応じたリハビリを行い、医師の指示のもと多職種で患者を支えます。機能回復や生活の質の向上を目指し、手術後の早期回復や社会復帰をサポートします。
ちなみに、ピラティススタジオDEPのインストラクターは、全スタッフが理学療法士・作業療法士で、医療機関での豊富な経験をもちます。当店の詳細については、次の記事も併せてご覧ください。
▶︎理学療法士・作業療法士の専門ピラティススタジオ?!DEPの全てを徹底解説〜サービス特徴と他社比較まで〜
ピラティスでできること:日常生活の中での健康維持と病気予防
日常的な健康維持
ピラティスは運動不足の解消やストレス軽減にも有効です。これは病院の治療とは異なり、身体と心の健康を日常的にサポートする目的で行われます。身体全体のバランスを整え、けがの予防や姿勢改善を図ることで、全体的な健康を維持できます。
病気やけがの予防
病気やけがの予防にもピラティスは効果的です。筋力を鍛えながら柔軟性を高め、関節や筋肉の負担を軽減することで、体を怪我から守ることができます。また、正しい姿勢や動き方を身につけることで、日常生活での体の使い方が改善され、慢性的な痛みや不調の予防にもつながります。ピラティスを続けることで、身体の機能を向上させ、健康的な毎日をサポートします。
予防医療において、病院でできることとピラティスでできることには、それぞれ異なる目的がありますが、病院での治療を補完する形でピラティスを取り入れることで、健康の維持や病気の予防ができる可能性があり、医療保険の限界を超えて税金では賄えきれなかった方々も、自助努力・自費でサポートする選択を作ることができます。
ピラティススタジオDEPでは、老若男女問わず、将来の健康への投資としてピラティスを始める方が増えています。健康維持や病気の予防に向けて、インストラクターがそれぞれのニーズに合わせ、初心者でも安心して取り組めるサポートを行っています。
実際にどのような効果が得られているのか、施術事例を2つご紹介しますので、ぜひこちらもご覧ください。
▶︎健康維持に取り組まれている方:︎姿勢が良くなり、いつまでも若々しく!
▶︎再発予防に取り組まれている方:長年の腰痛から解放!健康に生涯を送れる身体を作るピラティス
ピラティスがもたらす具体的な健康効果は?
前項でも述べたように、ピラティスは心身の健康をサポートする方法として注目を集めていますが、特に、日常生活をより快適にする以下のような効果が期待されています。
体幹強化
予防医療の観点から、ピラティスは体幹を強化することによって、腰痛や膝の痛みを防ぐ効果があります。
研究によると、ピラティスは特に腰痛患者の痛みを軽減し、姿勢改善を通じて身体への負担を軽減することが報告されています【3】。これは、日常生活での身体の使い方を改善することで、長期的な健康維持にもつながります。
ピラティスが腰痛改善に効果的な理由は「腰痛改善で注目を浴びる「ピラティス」とは?その効果と具体的ケアを専門家が解説」の記事で具体的なメカニズムやケア方法まで解説をまとめていますので、併せてご覧ください。
姿勢・歪み改善
ピラティスは、体幹を中心としたエクササイズを通じて「インナーマッスル」が賦活され、姿勢や歪みを改善することができる運動法として注目されています。
デスクワークやスマートフォンの使用が増えた現代では、姿勢の悪化した方が多く、逆に良い姿勢である人はほぼいないと言っても過言ではない状況です。姿勢の悪化が引き金となり、肩こりや腰痛などの不調を引き起こすことが多く、これを予防する有効な方法として、ピラティスが挙げられます。
当店でも、レッスンでは毎回大きな身体変化が出ており、継続することでみなさんご自身の理想を実現されています。
呼吸法とストレス管理
ピラティスでは、呼吸も重要な要素の一つです。ピラティスでは、息を吸う時は肋骨を広げながら鼻から深く吸い、肺全体に酸素をしっかりと送り込みます。息を吐く時は、肺の空気が全てなくなるイメージでしっかりと息を吐き切ります。
この呼吸法は、運動中の集中力を高めるだけでなく、リラックス効果を生み、自律神経系や脳にも影響を与え、ストレス軽減にも効果的です。
ストレスは様々な病気の原因ともなるため、このような呼吸法を取り入れることで、心身の健康を守り、予防医療としても大きな効果が期待されます【4】。
なかなか忙しくてスタジオに通う時間もできない…という方にこそ、積極的にピラティスを行っていただきたいですが、今すぐに取り組める簡単な呼吸ケアを以下に掲載しています。ぜひやってみてください。
▶︎【初心者必見の図解】ピラティスの呼吸の全て!不調を今すぐ緩和したい方のための基本ガイド
けがの予防や障害予防
前項でも触れましたが、けがの予防にもピラティスは効果的です。
特に柔軟性の向上は、運動中や日常生活でのけがを防ぐために重要です。ピラティスは、筋肉や関節の柔軟性を高め、関節の可動域を広げることができます。これにより、運動時のけがのリスクを低減し、慢性的な関節痛や筋肉の硬直を防ぐ効果が期待できます。
これらの効果は、不調が生じやすい現代人に必須と言っても過言ではないですが、トップアスリートやモデルの方々もより良いパフォーマンスを発揮するために活用しています。以下も併せてご覧ください。
▶︎ピラティスを実践する有名人45選!モデル・女優・歌手・アスリート総まとめ
ピラティスはどの程度やれば健康のために良いか?
ピラティスに限らず、運動は低〜中等度であれば毎日行った方が良いという強いエビデンスがあります。
ピラティス氏は、「10回で違いを感じ、20回で見た目が変わる」と述べていますが、科学的研究でも週2〜3回の頻度で体幹の強化や柔軟性の向上が確認されている【5】ため、長期的な健康管理の参考にしてください。
以下の記事では、より詳細に頻度について掲載しているので併せてご覧ください。運動がなかなか続かない方も多いですが、そんな方も参考になる継続のコツなどもご紹介しています。
▶︎週一ピラティスでも効果あり?初心者でも無理なく続ける秘訣
まとめ
予防医療において、病院とピラティスはお互いを補い合いながら健康維持に大きく役立ちます。
病院では、専門的な医療処置が行われるなど、病院でしか行えない、病気の治療に対するプロフェッショナルな役割があります。ピラティスは、病院ではカバーしきれない健康維持や予防のための日常的なサポート、医療保険が保証しきれない先の補助として非常に役立ちます。
ピラティスを日常に取り入れると、病気になりにくい身体づくりができ、再発予防にも効果抜群です。ピラティスは、単なるフィットネスや運動法にとどまらず、予防医療、メンタルヘルス、そして健康寿命の延伸など、多岐にわたる分野で社会に貢献するポテンシャルを秘めています。
今後の高齢化や社会的なストレス増大に伴い、ピラティスの普及が進むことで、より多くの人々が健康的な生活を送る手助けとなるでしょう。
なお、ピラティススタジオDEPでは、現在、破格の金額で初回体験キャンペーンを実施中であり、効果を体感できなかった場合は全額返金保証でレッスンをご提供しています。お近くの店舗にお気軽にご連絡ください。
※ありがたいことに沢山のご予約をいただいております。レッスン枠には限りがございますので、ご興味があればお早めにご予約ください。
参考文献
【1】World Health Organization (WHO), “Global recommendations on physical activity for health,” 2010.
【2】Latey, P., “The Pilates method: history and philosophy,” Journal of Bodywork and Movement Therapies, 2001.
【3】Yamato, T. P., et al., “Pilates for low back pain: Systematic review of randomized controlled trials,” Physical Therapy, 2015.
【4】Curi, V., et al., “Effects of Pilates method on stress and flexibility levels of primary school teachers,” Journal of Bodywork and Movement Therapies, 2020.
【5】Sekendiz, B., Altun, O., Korkusuz, F., & Akın, S. (2007). Effects of Pilates exercise on trunk strength, endurance and flexibility in sedentary adult females. Journal of bodywork and movement therapies, 11(4), 318–326.
東京・横浜の医療機関にて理学療法士として7年間リハビリテーション臨床現場に従事し、予防医学の重要性を強く感じピラティスインストラクターとなる。現在は、地元東北でPilates Studio DEP 仙台店 Calm代表として、年間1500セッション以上のレッスンを担当する人気インストラクター。予防医学の発展に向け地域貢献を行っている。