第三次ピラティスブーム到来!なぜ今、再びピラティスが流行っているのか?
今、世界中で再び注目を集めるピラティス。その波は「第三次ピラティスブーム」と呼ばれるほど強力で、多くの人々が心と体の変化を実感しています。では、なぜ今、ピラティスがこれほどまでに支持されているのでしょうか?この記事では、そのブームの背後にある理由を紐解き、ピラティスの知られざる効果や、心身に与える深い影響について、専門家の意見や最新データをもとに詳しく探っていきます。これを読めば、ピラティスがあなたの生活にどんな素晴らしい変化をもたらすか、きっと試してみたくなるはずです。
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東京・横浜の医療機関にて理学療法士として7年間リハビリテーション臨床現場に従事し、予防医学の重要性を強く感じピラティスインストラクターとなる。現在は、地元東北でPilates Studio DEP 仙台店 Calm代表として、年間1500セッション以上のレッスンを担当する人気インストラクター。予防医学の発展に向け地域貢献を行っている。
Index
第三次ピラティスブームとは?歴史を振り返ってみる
なぜピラティスはここまで大きなブームとなったのか、第一次、第二次ブームを振り返りながら、その背景を探ってみましょう。
第一次ピラティスブーム(1920年代〜)
ピラティスの創始者であるジョセフ・ヒューベルト・ピラティス氏(男性)は、1920年代にニューヨークでリハビリやフィットネスのメソッドとしてピラティスを広めました。
当初はダンサーやアスリートの間で人気があり、体幹を鍛え、姿勢を整えるトレーニングとして評価されました。ピラティス氏のメソッドは、特に怪我の予防やリハビリ効果が高いとされ、多くのプロフェッショナルに支持されていましたが、当時はまだ一般大衆に広まることはありませんでした。
第二次ピラティスブーム(2000年代)
ピラティスが再び脚光を浴びたのは、2000年代初頭のことです。この時期、特にハリウッドセレブやトップモデルの間でピラティスが流行し、その美容・健康効果が広く認識されました。
ピラティスは体幹を強化し、体を引き締めるだけでなく、体の柔軟性やバランス感覚を向上させるため、特に女性に人気が高まりました。このブームの背景には、ウェルネスやフィットネスの多様化、健康的なライフスタイルの追求がありました。
第三次ピラティスブーム(2020年代〜)
そして、現在の第三次ピラティスブーム。これまでのブームとは異なり、現代のブームはコロナ禍が大きな引き金となっています。パンデミックによって、多くの人が自宅でできる運動を求め、ピラティスがその選択肢の一つとして再評価されました。ピラティスは、マットさえあれば自宅でも手軽に始められるうえ、体幹を鍛えることで姿勢改善やストレス解消にも効果的です。オンラインレッスンがこれと同時に流行ったのも影響しています。
また、日本での第三次ピラティスブームを加速的に後押したのが、SNSなどのインフルエンサーの影響力です。コロナ禍で運動と健康の重要性が再認識された最中、多くのインフルエンサーや芸能人・モデルが、ピラティスを実践している様子をSNSで公開し、頻繁にネットニュースなどのメディアに取り上げられ飛躍的に認知されるようになりました。ピラティスは、美しい体型維持やメンタルケアの効果が強調され、それに魅了された若い世代を中心に広がり続けています。
なお、「ピラティスを実践する芸能人45選!モデル・女優・歌手・アスリート総まとめ」の記事では、これまでピラティスを実践していることが確認された有名人を全てまとめています。あなたも知っているあの人もピラティスをしているかもしれませんので、ぜひご覧ください。
これらの現象は、単なる一時的な流行ではありません。科学的根拠のあるピラティスの効果や社会的背景を反映している点が特徴であるため、以下にその詳細を解説します。
健康志向の高まりとエビデンスに基づいたピラティスの効果
健康志向がますます高まっている中、ピラティスが選ばれる理由には、エビデンスに基づいた身体的および精神的な効果が挙げられます。例えば、近年の研究では、ピラティスが筋力強化や柔軟性向上、そして姿勢の改善に有効であることが示されています。
2018年の研究では、ピラティスが腰痛患者の疼痛軽減および身体機能の向上に寄与することが明らかになっています【1】。また、メンタルヘルスにおいても、ピラティスはストレス軽減やうつ症状の改善に効果的であることが、複数の研究で示されています【2】。
このような科学的根拠に基づいた効果が、現代の健康志向を持つ人々に支持されているのです。
なお、ピラティスには他にも様々な良い効果がたくさんあります。以下の記事でそれぞれの効果について徹底解説していますので、併せて読んでみてください。
▶︎全般的な効果:ピラティスの効果と体型変化!体が変わるメカニズム
▶︎ダイエット:ピラティスで痩せる?専門家が教えるダイエット効果の真実
ヨガと同等に流行ったピラティス!ヨガとピラティスはどちらが良いか?
第三次ピラティスブームを迎え、ピラティスはヨガと同等の認知度になりました。
そして、ピラティスはヨガと異なり身体機能を改善する点を目的とするメソッドであるため、「健康のために身体をトレーニングするならピラティス」でヨガは劣っているという風潮が生まれるようになりました。
しかし、ヨガとピラティスは似ているようで全く異なるメソッドであり、ざっくりいうなら身体機能を改善するならピラティス、マインドフルネス(精神機能)を改善するならヨガであるため、どちらが良いと比較をするものではありません。精神面要素が根本原因で不調が出ている人はヨガの方が相性が良く、身体面要素が根本原因で不調が出ている方はピラティスの方が良いです。
両者の違いについては「ピラティス vs ヨガはどっちが効果的?違いを専門家が徹底解説!」の記事で、どちらの専門家も納得できるレベルの解説をまとめていますので、併せてご覧ください。
コロナ禍による自宅フィットネスの需要増加
新型コロナウイルスの影響で、ジムやフィットネスクラブが一時的に閉鎖され、自宅でできるエクササイズの需要が急増しました。特別な機材を必要としない「マットピラティス」が限られたスペースで行える点で自宅フィットネスとして非常に適していました。
さらに、オンラインレッスンの普及が、このトレンドを後押ししました。世界中のユーザーが自宅で専門的な指導を受けられる環境が整ったことも、ピラティスの人気を支える要因となりました【3】。
コロナ禍以降はオフライン(対面)でのピラティス需要が高まっており、マシンも使用した直接的な指導や安全性、集中力の向上など、多くのメリットを提供します。オンラインレッスンは時間や場所の制約が少なく自分のペースで続けやすい反面、正しいフォームの確認や集中力の維持が難しいという点が課題となります。対面でのレッスンはより細かい点を適切に改善できるマシンピラティスのレッスンが人気となっており、正しいフォーム習得や継続的なモチベーション維持に役立つため初心者から上級者までジャンル問わず非常に有益です。
マシンピラティスは色々な器具があり、一概にピラティススタジオと言ってもサービス提供の質はまちまちです。以下にこれらの参考になる情報をまとめています。
▶︎【専門家監修】マシンピラティスの全て!特徴と効果を徹底解説!
▶︎【2024年最新】マシンピラティス料金相場と人気スタジオおすすめランキング
姿勢改善と体幹強化がもたらすエビデンスに基づいた効果
現代人はデスクワークやスマートフォンの使用により、姿勢の悪化が多く、逆に良い姿勢である人はほぼいないと言って過言ではない状況です。ピラティスは、体幹を鍛えることによって姿勢を改善し、腰痛や肩こりの軽減にも効果を発揮します。
2017年の研究では、8週間のピラティスプログラムを実践した被験者の姿勢が有意に改善されたことが確認されています【4】。さらに、ピラティスは身体の柔軟性やバランス能力の向上にも効果があり、特に中高年層の転倒予防に役立つことが示されています【5】。
DEPに通われるお客様においても、日々のデスクワークやスマートフォンの使用により身体に支障をきたしたことで、ピラティスに通うことを決めた方が多くいますが、初回体験の一度の介入でもしっかりと変化は出ており、みなさん継続してピラティスを続けることによって理想とされる良い状態になられています。
ピラティスは、行う頻度によっても身体への効果は異なります。「週一ピラティスでも効果あり?初心者でも無理なく続ける秘訣」の記事で詳細解説をしていますので興味があればご覧ください。
定期的にピラティスを行うことは、身体の不調や怪我、病気の発症を未然に防ぐことができる可能性を秘めており、人生100年時代の中で長期的に楽しく笑顔で過ごすために非常に有益です。
ぜひ一度ピラティスを体験してみてはいかがでしょうか?
美しいボディラインを作るという科学的裏付け
ピラティスは、無駄に筋肉を大きくするのではなく、しなやかで均整の取れた筋肉を形成するエクササイズとして人気です。特に女性の間で支持されている理由は、単に痩せるのではなく、全体的な筋肉バランスを整え、引き締まった体を作り出す点にあります。
2015年の研究では、週3回のピラティスを12週間続けた女性グループが、体脂肪の減少および筋力の向上を実証した結果が報告されており、ピラティスが理想的なボディラインの形成に寄与することが裏付けられています【6】。
上記は当店に実際に通われているお客様の写真であり、結婚式や前撮り写真のためにピラティスを行われる方も沢山おられます。見ての通り素敵なお姿になられていますが、結婚式前に美容室やエステに行くのと同じように、身体そのものを全て綺麗に整えると化粧などとは一味も二味も違った、見違えるような綺麗な姿になります。
マインドフルネスと心の健康に対する信頼性の高い効果
ピラティスは、身体だけでなく心にも良い影響を与えるエクササイズとして評価されています。ピラティスは呼吸と動作の連動に重点を置き、マインドフルネスを高め、ストレスを軽減します。この点については、ピラティスとマインドフルネスの関係性を示す複数の研究が存在します。
2019年の研究では、ピラティスが不安症状やうつ病の軽減に有効であり、参加者の自己肯定感の向上にもつながったことが示されています【7】。現代社会におけるストレスフルな環境下で、ピラティスが心身のバランスを取り戻す手段として広く支持される理由が、ここにあります。
なかなか忙しくて時間ができないという方にこそ、積極的にピラティスを行っていただきたいですが、今すぐできる簡単な呼吸ケアの方法も以下に掲載しています。お忙しい方は、ぜひやってみてください。
▶︎【専門家監修】ピラティスの呼吸全て!初心者〜ベテランの基本ガイド
なお、ピラティススタジオDEPでは、無料姿勢改善マニュアルというものを公式LINEで無料提供しています。不良姿勢のチェック方法から原因理解、ケアエクササイズや日常生活での注意点などをとてもわかりやすく動画で解説したものが誰でも入手できます。こちらのお近くの店舗公式LINEよりお気軽にご利用ください。
まとめ
「第三次ピラティスブーム」は、健康と美の両方を追求する現代のライフスタイルにマッチした結果として起きています。
ピラティスの効果は、科学的根拠に裏付けられたものであり、特に姿勢改善、体幹強化、体脂肪減少、ストレス軽減といった多面的な効果が認められています。
また、コロナ禍における自宅フィットネスの需要増加や、オンラインレッスンの普及も、ピラティスの普及に大きく寄与しました。
このブームは単なる一時的な流行にとどまらず、今後も多くの人々に支持され続けるでしょう。ピラティスは、全世代に適したエクササイズとして、心身の健康をサポートし、より良いライフスタイルの一部として定着していくことが期待されます。
ぜひピラティスを一度体験してみてください。終わった後の気持ちよさに、病みつきになってしまうかもしれません。
なお、ピラティススタジオDEPでは、現在、初回体験キャンペーン中で破格の金額を実施しており、効果を体感できなかった場合は全額返金保証でレッスンをご提供しています。お近くの店舗にお気軽にご連絡ください。
※ありがたいことに沢山のご予約を頂いております。レッスン枠には限りがございますので、興味があればお早めにご予約ください。
参考文献
1. Shamsi, M. B., et al. (2018). *Effects of Pilates Exercise on Chronic Low Back Pain.* Journal of Bodywork and Movement Therapies.
2. Cramer, H., et al. (2016). *Pilates for Mental Health: A Systematic Review.* Journal of Affective Disorders.
3. Peloton and Aaptiv Inc. (2020). *Digital Fitness Trends in the Post-COVID Era.*
4. Sekendiz, B., et al. (2017). *Core Stability Training and Posture Improvement via Pilates.* Journal of Physical Therapy Science.
5. Barker, A. L., et al. (2015). *Pilates for Balance and Flexibility in Older Adults.* BMC Geriatrics.
6. Rogers, K., et al. (2015). *Body Composition and Strength Improvements via Pilates.* International Journal of Sports Medicine.
7. Siqueira Rodrigues, B. G., et al. (2019). *Effects of Pilates on Anxiety and Depression Symptoms.* Complementary Therapies in Medicine.
東京・横浜の医療機関にて理学療法士として7年間リハビリテーション臨床現場に従事し、予防医学の重要性を強く感じピラティスインストラクターとなる。現在は、地元東北でPilates Studio DEP 仙台店 Calm代表として、年間1500セッション以上のレッスンを担当する人気インストラクター。予防医学の発展に向け地域貢献を行っている。