ピラティスをする時は何を履けばいい?シューズ?裸足?靴下?の選び方を解説
「ピラティスをする時に足元は何を履いたら良いかわからない」という方は多いですが、実は足元はとても大事なのです。理由はシューズを履く、靴下を履く、裸足で行うか、どれを選ぶかで身体のバランスや姿勢に大きく違いが出るからです。この記事では、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説し、根拠も踏まえたあなたにピッタリの選び方の解説、また選べない方のために一般的にどのようなものを履けば良いかをお伝えしていますのでぜひご覧ください。
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Pilates Studio DEP 和歌山店代表。和歌山県内の病院や老人保険施設、訪問看護で勤務。 医療介護両面から高齢者、難病疾患を中心に地域医療に従事した後、PHI Pilates Comprehensive Instructorとなり大人気店のDEP和歌山店を運営し地域貢献に従事している。
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ピラティスとは?
ピラティスとは、20世紀初頭にジョセフ・ヒューベルト・ピラティス氏(男性)によって考案されたエクササイズで、主に体幹(コア)のインナーマッスルを強化し、正しい身体の使い方を学ぶことで、姿勢の改善やパフォーマンスアップを図れるメソッドです。
ピラティスは、特にリハビリテーションや慢性的な痛みの改善、スポーツのパフォーマンス向上に効果的とされており、正しい方法で行うことで自身の動かせる範囲の中で安全に行うことができるため、老若男女問わず、幅広い世代に支持されています。
以下に専門家の視点からピラティスについてまとめた記事があるので、ご覧ください。
▶︎全般的な効果:ピラティスの効果と体型変化!体が変わるメカニズム
▶︎ダイエット:ピラティスで痩せる?専門家が教えるダイエット効果の真実
▶︎スタジオの選び方:パーソナルorグループ?ピラティスレッスンの失敗しない選び方を徹底解説
ピラティスでシューズは必要ですか?
結論から述べると、ピラティスを行うとき、シューズは必ずしも必要ではありません。
多くの人は裸足や靴下でピラティスを行い、これにより足裏の感覚が活かされ、バランスや動きの質が向上するとされています。これは、足裏にある「メカノレセプター」という足裏の感覚を感じる神経センサーが、正しい姿勢やバランスを脳に伝えているためです。裸足で行うことで、この足裏のセンサーが最大限に働くことが期待できます。(詳細は後述)
一方で、滑り止め付きのピラティス用靴下やシューズを使うことで、衛生面や安全面を確保しながら、滑りを防ぎ、足の冷えなども予防することでエクササイズへ集中や効果を高めるというメリットもあります。以下に、裸足、シューズ、靴下それぞれのメリットとデメリットについて簡単にご紹介します。
裸足でピラティスを行うメリット・デメリット
足裏感覚の向上
足裏のセンサーがあり、地面に触れたり、動いたりする時の感覚を脳に伝えています。裸足でピラティスをすると、この感覚が強くなり、身体の動きが良くなったり、バランスがとりやすくなることがわかっています。また、裸足で運動することで、足の筋肉も強くなり、体幹が安定しやすくなります。【1】
自然な動き
裸足だと足首や足の動きが自由になるため、ピラティスの正確なフォームやポジションを保ちやすいです。動作の自由度が高まることで、エクササイズの効果がさらに引き出されます。
裸足のデメリット
1)けがのリスク
裸足だと、床やマットに直接触れることが多くなるので、足の裏がすれてケガをすることがあります。また、汗をかくと滑りやすくなることもあるので気をつけましょう。
また、ピラティス中のけがについてまとめた記事もあります。けがを完全になくすのは難しいですが、少しでも減らすためのポイントも紹介しているので、興味があれば読んでみてください。
▶︎【専門家監修】ピラティス・ヨガの過去の事故事例と予防策まとめ
2)寒さへの耐性
冬や寒い場所では、裸足だと足が冷えてしまい、筋肉が固くなりやすいです。筋肉が固くなると、身体が思うように動かなくなってしまい、運動のパフォーマンスが下がることがあります。
3)バランスが崩れる可能性
外反母趾や扁平足、足底のハイアーチなどがあって足のバランスが悪いと、姿勢が崩れやすくなります。そのため、運動の種類によっては、シューズや靴下を履いた方が地面と身体との接触面が安定し、姿勢を保ちやすくなることもあります。
裸足で行うのはこんな人におすすめ
バランス感覚を養いたい方や、足裏の感覚を大切にしたい方は裸足がおすすめです。スタジオによっては裸足が禁止のところもあるので、事前に確認しておきましょう。
シューズでピラティスを行うメリット・デメリット
足の保護
フロアが硬い場合や滑りやすい場合、靴は足を保護し、摩擦の調整や怪我のリスクを軽減します。特に足裏に痛みがある人や足の障害がある場合には、クッション性のある靴がサポートになります。
足の安定性の向上
足をしっかり支える靴を履くと、初心者でもバランスがとりやすくなります。特に、土踏まずをサポートしてくれる靴は、姿勢を保ちやすくなり、足の筋肉への負担を軽減してくれます。
トレーニングへの集中
足の痛みや不快感がある場合、靴を履くことで前述のような問題が軽減され、エクササイズへの集中力が高まります。
シューズのデメリット
1)感覚の低下
ピラティスでは、足裏の感覚を通じて身体の動きを感じ取り、バランスを調整することが重要です。靴を履くと、地面やマシンと足裏が接する部分の間に靴を挟むため、足裏で地面やマシンから伝わってくる感覚を捉えにくくなります。それにより、フォームや姿勢にも悪影響が出る可能性があります。
2)正しい筋肉の活性化が阻害される可能性
足の細かな筋肉は、裸足の状態で使われやすくなりますが、靴を履くとこれらの筋肉がうまく働かないことがあります。特に、足底筋(足の裏の筋肉)の活性化が重要なピラティスのエクササイズでは、裸足の方が効果的な場合もあります。
3)動きの制限
靴を履くと、足首や指の動きが制限されることがあり、ピラティスで求められる滑らかな動きや柔軟性が妨げられます。足の自然な動きが制限されるため、エクササイズの精度が低下する可能性があります。
靴で行うのはこんな人におすすめ
リハビリや足のトラブルに対してサポートが必要な方や、衝撃が加わる運動や立位で行うエクササイズが多い方におすすめです。スタジオによっては靴が禁止のところもあるので、事前に確認が必要です。
靴下でピラティスを行うメリット・デメリット
衛生的な保護
多くのスタジオでレッスンごとにマシンは消毒していますが、程度はスタジオによってまちまちです。公共のスタジオでの衛生面を考えると、靴下は裸足よりも清潔的かつ感染症から足を保護できるでしょう。
寒さ対策
靴下は裸足よりも暖かく、冬場や寒冷な環境でのエクササイズに適しています。また、レッグウォーマーを合わせると寒さ対策になるだけでなく、おしゃれも楽しめるので、よりピラティスを楽しめるおすすめのアイテムです。
機能的な靴下がある
滑り止めグリップ機能付きの靴下やアーチサポート機能がついた靴下は、足の機能を高めつつピラティスの効果をより高めてくれます。
靴下のデメリット
1)足裏感覚の鈍化
靴下を履くと、裸足のときより足裏の感覚が鈍くなるため、動作の精度やバランスがやや低下する可能性があります。
2)滑り止めの必要性
普通の靴下では滑りやすく、安定した動きを保つのが難しいことがあります。そのため、グリップ付きの靴下を選ぶとよいでしょう。
靴下で行うのはこんな人におすすめ
裸足が不安だけど、しっかりとしたグリップ感を求める方や、冷えが気になる方におすすめです。
靴下の重要性やおすすめの靴下について、さらに紹介した記事がありますので、ぜひ以下をご覧ください。
▶︎靴下の特徴と選び方:マシンピラティスに靴下は必要か?メリットや選び方を専門家が解説!!
▶︎おすすめ靴下:ピラティスに快適な靴下4選!インストラクターも選ぶ人気ソックスとは?
足底メカノレセプター(足裏の感覚センサー)について
足裏には、圧力や振動、引っ張られる感覚などを感じ取る感覚神経のセンサーがあります。
特に、上記の図のように親指の付け根の下(母趾球)、小指の付け根の下(小趾球)、踵の3つの点に均等に体重がかかると足の中にある細かい筋肉が全体的に働きやすくなり、床からの感覚も脳に伝わりやすなることで、自然と良い姿勢になります。
よって、立っている時やエクササイズ中は、この3つの荷重点に均等に体重をかけるのが理想です。
ピラティスの効果を高めるためのワンポイントアドバイス
ピラティスのエクササイズ中は、できるだけ足の指を握り込まないようにしましょう。
足指を握り込むと、上記の3点が浮きやすく、バランスが取りづらくなり、身体を支えるために足首や膝、腰に余計な負担がかかってしまいます。足の裏全体で床を感じることで、バランスを安定させ、身体にかかる負担を減らすことができます。
なお、踵を浮かすようなエクササイズを行う際は母趾球と小趾球のみの荷重となりますが、どちらにも均一に荷重を行うことで適切に筋肉が入りやすいです。
シューズ?靴下?裸足?結局一番おすすめなのは?
これまでシューズ、靴下、裸足のメリット・デメリットを解説しましたが、裸足や靴は制限があるスタジオもあるため、靴下を選んでおけば間違いないです。
靴下は色々なものがありますが、特にKnitido+の5本指靴下がおすすめです。
理由は、生地がしっかりしていて長期的に履けることもちろん、滑り止めと足アーチのサポート機能がついており、ピラティスを安全に、より効果的に行える方が多いからです。ピラティススタジオDEPでも取り扱っています。
ピラティスを初めて体験する方は知っておいた方が良い知識
ピラティスをこれから体験しようと検討する場合、
・ヨガとピラティスはどちらが良いですか?
・ピラティスをする際には何を着たらいいですか?
・マットピラティスとマシンピラティスはどちらが良いですか?
・ピラティススタジオ選びのポイントは?
・ピラティス体験はどんな服を着ていけば良いですか?
・マシンピラティスの料金とおすすめスタジオは?
などといった疑問をいただく方が非常に多いです。
そのような方に向けて、初心者必見のガイド記事をご紹介します。これを読めば、ピラティスデビューがもっと身近に感じられるはずです。ぜひ合わせて読んでください。
▶︎ピラティスに快適な靴下4選!インストラクターも選ぶ人気ソックスとは?
▶︎ピラティスをするときにウェアは必要?体験レッスンの服装はどうしたらいい?
▶︎女性ピラティスウェアのおすすめブランド8選!インストラクターも愛用人気ウェア!
▶︎冬の人気ピラティスウェア:快適おしゃれな長袖おすすめブランド7選
▶︎ピラティス vs ヨガはどっちが効果的?違いを専門家が徹底解説!
▶︎パーソナルorグループ?ピラティスレッスンの失敗しない選び方を徹底解説
▶︎マシンピラティス料金相場と人気スタジオおすすめランキング
まとめ
ピラティスをする際の足元の選び方は、スタジオの環境やエクササイズの種類、そして自分の目的や身体の状態に合わせて決めることが大切です。
裸足で行うことで、足裏の感覚を活かし、自然な動きとバランス感覚を高めることができます。一方で、靴下やシューズを選ぶことで、衛生面や寒さ対策ができ、足のサポートを得られるメリットもあります。
柔軟に選ぶことで、ピラティスの効果を最大限に引き出すことができます。また、スタジオのルールやインストラクターのアドバイスも参考にしながら、自分にぴったりな足元スタイルを見つけてみてください。
なお、ピラティススタジオDEPでは、現在初回体験キャンペーン中で破格の金額を実施しており、効果を体感できなかった場合は全額返金保証でレッスンをご提供しています。お近くの店舗にお気軽にご連絡ください。
※ありがたいことに沢山のご予約をいただいております。レッスン枠には限りがございますので、ご興味をお持ちいただけましたら、どうぞお早めにご連絡ください。
参考文献
1.Mickle, K.J., Munro, B.J., Lord, S.R., Menz, H.B., & Steele, J.R. (2018). Effect of barefoot and shod exercise on learning of a dynamic balance task. European Journal of Applied Physiology, 118(11), 3997–4007. https://doi.org/10.1007/s00421-018-3997-6
Pilates Studio DEP 和歌山店代表。和歌山県内の病院や老人保険施設、訪問看護で勤務。 医療介護両面から高齢者、難病疾患を中心に地域医療に従事した後、PHI Pilates Comprehensive Instructorとなり大人気店のDEP和歌山店を運営し地域貢献に従事している。