ピラティスの幅が広がるピラティスボールの完全ガイド!選び方と使い方を徹底解説
「ピラティスボールの使い方は?」「ピラティスボールの効果は?」と思う方も多いですが、実はピラティスボールは見た目の何倍もエクササイズ効果が増幅でき、バリエーションも広がる画期的なアイテムです。本記事では、ピラティスボールの特徴や後悔しない選び方、反り腰や猫背などの改善におすすめのエクササイズまで徹底解説しています。ピラティスボールを使ってさらにピラティスを楽しんでください。
- 公開日
- 更新日
Pilates Studio DEP 和歌山店代表。和歌山県内の病院や老人保険施設、訪問看護で勤務。 医療介護両面から高齢者、難病疾患を中心に地域医療に従事した後、PHI Pilates Comprehensive Instructorとなり大人気店のDEP和歌山店を運営し地域貢献に従事している。
Index
ピラティスボールとは?
ピラティスボールは、柔らかく弾力性のある小さなボールで、直径はおよそ15〜30cm程度です。
「細かいことは良いから、安くて良いピラティスボールを教えて欲しい!」と思われている方は、ギムニク社製の凹凸のあるソフトギムニク23cm(1600円程度)が良いでしょう。
ピラティスボールは原価が安く、いろんなメーカーが作りやすいですが品質がピンキリで買って失敗しやすい代表的なアイテムです。あらゆるものを実際に使用してこちらが最も良い製品でした。
ピラティスボールの特徴
反発力がある
挟んで使用する時や、上に乗る時、硬いと当たっている部分が痛いなど、不快な感覚が出ることがありますが、適度に反発力があることで接触面へのストレスを減らすことができます。
圧をかけられる
柔らかいボールですが、伸縮性のある素材でできているため、中には100kgまで耐えられるものもあり、乗ることでマッサージ効果が得られたり、後述する効果が得られます。
運動負荷にもなり補助にもなる
ボールの空気量や使い方によって、筋肉へより負荷をかけたり、動きをサポートすることができます。
具体的には、空気の量を多くいれ、その上でバランスをとるような種目では、不安定になり、体幹にかかる負荷を上げることができます。また、その他にも、仰向けや立って行うエクササイズの際などに、ボールを軽く内腿や踵などに挟めば、挟むことで身体の中心部にある内腿〜腹部コアマッスルにも刺激が入り、お腹の感覚がわかりにくい方にも、よりわかりやすく効果的にエクササイズを行うことができます。
ピラティスボールの選び方
ピラティスボールは、別名でオーバーボールやソフトギムニクと呼ばれていることもありますが、サイズや用途がほぼ同じで、違いはほとんどありません。ピラティスボールを選ぶ際には、サイズや硬さ、用途に合わせて選ぶ必要があります。
以下の選ぶ際の重要点を押さえれば、より快適で効果的なエクササイズができるピラティスボールに出会えるでしょう。
耐荷重
耐荷重とは、そのボールが支えることができる最大の重量を指します。ピラティスボールやオーバーボールは、適切な使用方法において安全に使用できる耐荷重が設定されています。表記のないものについては、ボールに乗った際に破裂する程度がわからないという非常にリスクの高いアイテムになるため、必ず耐荷重の表記があるものを選ぶようにしましょう。
グリップ力
ボールの素材によっては、服との相性やエクササイズにより滑りやすくなることもあります。前述したピラティスボールのように肌に負担のない凹凸がついたものは、グリップ力があることで滑りを防ぎエクササイズの効果を高めます。
肌触り
肌触りが良いボールは、長時間使用しても肌に不快感を与えず、快適にエクササイズができます。また、柔らかい素材で作られたボールは、マッサージやリラクゼーションを目的としたエクササイズの際にも効果的です。
ピラティスボール初心者の方が「買って後悔した。。。」と思うのがこの質感のところであり、特にアマゾンや楽天市場などで安価に購入できる安いピラティスボールでは、素材がネチネチしていたり、化学製品の臭いがきついなどの嫌悪感があるものも多いです。
耐久性
耐久性の高いボールは、破れにくく、劣化が遅いため、長く安心して使い続けることができます。中には【アンチバースト機能】といって、体重がかかり過ぎた際にゆっくりと空気が抜けて破裂しにくい素材で作られたものもあります。
空気の入れやすさ
簡単に空気を調整できるボールは、使用者の好みに合わせて硬さを調整できるため、さまざまなエクササイズに対応可能です。また、空気を全て抜くことで持ち運びが便利になるというメリットもあるので、そのような用途も必要な方は空気の入れやすさも重要です。
以上のポイントを押さえた上で、 初心者の方には、まず柔らかめで直径20cm前後のものから試してみるのがおすすめです。この直径は、あらゆるエクササイズを行うのにちょうどいい大きさで、ピラティスボールは大きすぎても小さすぎても使い勝手が悪くなるので気をつけましょう。
ピラティスボールの使い方
仰向けでボールに乗って、リラクゼーションやストレッチを行なったり、ピラティスの基本エクササイズの際に動きを誘導する補助として使う、または負荷を増やしたい時に使うなど、工夫次第でさまざまな使い方ができます。
具体的には、初心者の方でもできるおすすめのエクササイズを記事の後半でご紹介していきますが、ピラティスについてよくご存知ない方は以下の記事をご参照ください。
▶︎【専門家監修】ピラティスの効果と体型変化!体が変わるメカニズム
ピラティスボールを使う際の注意点
ピラティスボールを使う際は、不安定になりバランスを崩しやすいため、周りに物がなく転倒しても怪我をしないかなど、周囲の環境に注意しましょう。
また、バランスのとりやすさはボールの空気量で大きく変化します。使用する際は、空気をパンパンに入れすぎないようにすることでボールが地面や身体と接触する面積が増えて安定しますが、逆に抜きすぎてもボールの中の空気があらゆる方向に移動できる自由度が増えるので不安定になります。
程よくパンパンに入れない程度で、エクササイズ中に実際に使いながら適切な安定感に調整すれば良いでしょう。
もし、運動経験が少なく、難しいと感じる場合は、まず専門家に相談してみることをおすすめします。
ピラティススタジオDEPでは、レッスンに来られた際には自主ケア指導も毎回行います。ピラティスボールに限らず、実際にその道具を持ってきていただければ、適切な使用方法や効果的なエクササイズもオーダーメイドでご指導させていただいています。
現在、特別キャンペーン中で初回体験90分が2980円(70%OFF)で効果を感じなければ全額返金保証となっているので、必要な方はお気軽に【お近くの店舗】をご活用ください。
初心者におすすめ5選!ピラティスボール リラクゼーション&ストレッチ
最後に、ピラティスボールを使った簡単なリラクゼーション&ストレッチ系エクササイズを5つご紹介します。
チェストエクスパンジョン
背骨を引き伸ばしながら胸の前側を開く運動で、猫背や巻き肩に有効です。デスクワーカーの方は毎日でも行いたい運動です。
①三角座りで一番背骨のカーブが強い位置にボールを当てます。
②その位置にピラティスボールを当て、膝を立ててそのまま上向きに寝ます。
③手のひらは天井の方に向け、呼吸毎に腕がマットに沈み込みながら、鎖骨から胸がスッと開いていく感覚がわかるぐらいリラックスします。
④そのまま呼吸を繰り返し、肋骨全体(特に鎖骨の下あたり)に空気が入るよう2〜3分リラックスして深呼吸を行いましょう。
【目安】
終わった後に息が吸いやすくなった実感があれば良いです。ない場合は、④で呼吸の時間を長く(5秒程度で息苦しくならないように)してみましょう。
※腰が反り、違和感のある方はボールの空気圧を調整するか、腰よりも肩甲骨に近い上の位置に置くと良いです。
※猫背が強い方は顎が上がり、首・肩に力が入り過ぎて呼吸がしにくくなるため、枕などを置いて頭の高さを上げると良いです。
リブオープナーオーバーストレッチ
チェストエクスパンジョンは胸の前側を伸ばす運動ですが、続いては肋骨を主体に身体の横側を広げる運動でチェストエクスパンジョンの動きまで繋げた応用です。
①〜②までは、側弯がある方や腰部が張る方、ウエストがグチャっと潰れて横腹の浮肉が出ている方、太もも横張りが気になる方におすすめです。③ではこれに捻りが加わり、頑固な猫背や巻き肩の改善、ウエストくびれの促通におすすめです。
①ピラティスボールが肋骨に当たるよう、写真のように横になり、下側の足は股関節と膝を直角に曲げ、上側の足は、太腿が身体のラインと揃うようにしておき、膝を直角にした卍ポジションを作ります。上の手は身体の横に沿うようにし、下の手は首が楽な位置で前に伸ばしておきます。
②上側の腕と膝が引っ張り合うようなイメージで腕が耳の横につくよう動かし、スタートポジションに戻る動きを繰り返します。息を吸いながら上げ、吐きながら下ろしていきます。
③余裕があれば肩が耳につくよう動かした後に、胸を天井に向けるように肩を開き、大きく円を描くようにスタートポジションへ戻ります。
【目安】
左右10回ずつ。実施前後でバンザイや脚の上げやすさをみておき、動きやすくなっていれば良いです。
※スタートポジションで膝が痛い方は、膝を床まで下ろさず、クッションなどで高さを上げられると良いです。
※肩や膝に痛みがある場合には、無理に行わないか、専門家に指導を受けながら行えると良いです。
ランバーリラクゼーション
下腹部強化の促進と腰のストレッチ、内臓マッサージをメインとした運動であり、反り腰や下腹ぽっこり、腰痛、便秘改善に効果的です。ヨガのガス抜きのポーズと同様のやり方で、その動きにボールの反発力での補助と左右へ微細に揺れる作用を利用した腹部刺激の増加作用を活用しています。
①仰向けになり、おへそが顔の方へ向くようピラティスボールを置き、両膝を両手で抱えます。
ボールを置く位置の目安はお尻の溝のすぐ上のあたりが良いです。
②息を吐きながら膝を胸に引き寄せ、吸いながら脱力する動きを繰り返していきます。できるだけお腹がボコっと出ならないようにに気をつけ、引き寄せた時に下腹部を使う感覚や、腰がやや伸びる感覚があれば良いです。
※どうしても腕の力や首に力が入りすぎてしまう場合には、1つ目のチェストエクスパンジョンや、ワンポイントアドバイスをみてから、再度実践してみましょう。
【目安】
引き寄せた時に腰に伸びる感じがあることが目安です。そこから10回程度深呼吸を繰り返しましょう。
シザース修正 ボールver.
踏ん張る軸足のお尻や太ももの引き締め、引き寄せる脚側の下腹部の強化、骨盤の歪みの改善(仙腸関節調整)、内臓マッサージなどの効果があり、ヒップアップや美脚になりたい方、腰痛予防、産後などにおすすめです。ランバーリラクゼーションのスタートポジションから連続して行うと良いでしょう。
①片膝を立て、もう片脚の下腹と太ももの付け根でピラティスボールなどを挟みます。
②挟んでいるピラティスボールを潰す圧が全く変わらないように注意しながら、反対側の脚で腰を丸めながらお尻を上げて下すことを、左右1回ごとにピラティスボールを入れ替えて繰り返します。
※挟んでいる側の膝が自分から離れてしまうと腰が反ってしまうため、挟んだピラティスボールが緩まないよう注意しましょう。腰に違和感がある場合は中止し、ランバーリラクゼーションぐらいの運動までにしておきましょう。
【目安】
左右交互に10回ずつ行いましょう。
ボールフロッグ
ふくらはぎ〜太もも裏〜腰までのストレッチと背骨や腰の柔軟性、腹部強化、内もも引き締めと太もも横張りの改善を目的としたエクササイズです。反り腰やO脚、太もものハリが気になるかた、脚の歪みがある方などにおすすめです。
①ピラティスボールを骨盤の下において腰が丸まったランバーリラクゼーションのポジションから、手は軽く身体に横におきます。膝をできるだけ胸に近づけた位置で、写真のように足の裏は板を乗せたように平らにした状態がスタートポジションです。
②スタートポジションから、母趾間の幅と膝の幅は拳1個分開け、膝の幅は拳1個分をキープしたまま、踵同士をくっつけ、足でアルファベットの「V」を作ります。
③膝の位置が開始の位置より外に開かないよう注意しながら、太ももの付け根から膝が外に向くように内ももをくっつけながら膝を伸ばしていきます。伸ばす時に息を吐き、戻す時に息を吸いましょう。太ももの裏や腰の伸長感や、下腹部や足の付け根に効く感覚があれば良いです。
【目安】
5〜10回行いましょう。
※息が止まりやすく、力んで頑張ると逆効果になってしまいやすいため、無理のない範囲で行ってください。ここまで紹介したすべてのエクササイズで呼吸を止めずに力まないということは共通です。
※首や肩、腕に力が入り過ぎないようにしましょう。
※お腹がぽっこり出ないように行いましょう。
まとめ
ピラティスボールは、シンプルながら効果が高いアイテムです。正しい選び方をすれば、初心者でも安心して使え、体幹強化や柔軟性の向上、姿勢改善といった多くの効果が期待できます。エクササイズの際には、無理せず自分のペースで行うことがポイントです。ピラティスボールを取り入れて、日々のトレーニングをさらに楽しく、効果的なものにしましょう。
この記事が、ピラティスボールの選び方や使い方に役立つガイドとなれば幸いです。初心者の方もぜひ、このガイドを参考にして、安全にエクササイズを楽しんでください。
なお、ピラティススタジオDEPでは、現在、初回体験キャンペーン中で破格の金額を実施しており、効果を体感できなかった場合は全額返金保証でレッスンをご提供しています。お近くの店舗にお気軽にご連絡ください。
※ありがたいことに沢山のご予約をいただいております。レッスン枠には限りがございますので、ご興味をお持ちいただけましたら、どうぞお早めにご連絡ください。
Pilates Studio DEP 和歌山店代表。和歌山県内の病院や老人保険施設、訪問看護で勤務。 医療介護両面から高齢者、難病疾患を中心に地域医療に従事した後、PHI Pilates Comprehensive Instructorとなり大人気店のDEP和歌山店を運営し地域貢献に従事している。